今では山水閣は旅館と、古い木造の自炊部、それから橋を渡って川向こうの茅葺屋根の菊水館と3つにわかれており、お風呂は全部で7つ。
旅館に泊まりましたが、自炊部にも探検にいきました。その古いこと!
「自炊部」という名の通り、煮炊きのできる炊事場があり(「料理のできるキッチン」という表現は当てはまらない感じ。)宿泊のお部屋は廊下から襖一枚隔てた和室でまるで下宿所のよう、今にも寝息が聞こえてきそうです。低い天井からは切子の照明がぶら下がり、売店には納豆や野菜を売る冷蔵庫もあって、休憩所は本棚のマンガが「かくかくしかじか(東村アキコ)」なことでかろうじて平成なことが伝わるような感じです。
朝にも散策しました。
こちらが菊水館。
公共スペースとプライベートスペースの距離の近さに、なんだかカルチャーショックでした!
昭和と今は全然違う時代のような気がして、同じ国でたった数十年の間に生活文化がこれだけがらりと変わっているのもすごいなと感じました。(それとも東京だけ?)
温泉もとても良かったです。
お昼は花巻にでて、わんこそばを食べました。
駅の案内所で聞くと今日はお店が定休日と言われましたが、そのあと電話で確認したらイレギュラーに営業していたことがわかったそうで、案内所の方が走って私達を探してくれ、教えてくれました。とても親切!そしてラッキーです。
ももクロも来たというお店で30杯食べました!
わんこそばは焦って食べるイメージでしたがそれは時間制限のあるわんこそば大会だそうで、普通に自分のペースで召し上がってくださいとのことだったので、途中休憩しようとのんびりお茶を飲んだら「休憩は無しですよ〜」「もう少しペースあげましょうか」と言われてしまった!でも思ったより食べれたので満足。
そのあとは近くの、宮澤賢治の弟のお孫さんのお店という林風館でお茶をしてしめくくりました。
全体的に閑散としていた岩手の街よ。ところどころ木々の立ち並ぶ感じはどことなくミレーの絵のようなヨーロッパ風の雰囲気もあり、綺麗でした。そして昭和へのタイムトリップのような旅情に溢れた温泉旅行でした。