かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

イギリスの旅:4日目 ウィンダミア スープに溶ける午後

ストーンサークルを後にして、どこに行くかは決めていなかったので、地図をみながらなんとなく響きだけで、バターミアに行ってみよう、となった。なんか美味しそうな響き・・
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日本の山と違って木じゃなくて草の生い茂る丘隆地帯?の眺めはとても解放的であり、草のないところは月面のように謎めいてみえた。そこにぽつぽつといる羊たちは、全員もれなく誰かのものらしい印がつけられているけれど、監視されるでもなく、どこかに帰る場所がありそうにも見えず、不思議。
みっちょんと羊の気持ちになって、そういえば昨日まで一緒にいた仲間が気づけば1匹ずつ見かけないなあ・・という感じで、食べられたり毛を刈られに連れてかれたりしているんじゃと、ミステリーぽく妄想してみる。
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途中、小さな川をみつけたので少し車をとめておりてみる。山から湧いている冷たい水。飛び石を3つくらい渡って向こう岸に行こう、となって順番にトライするも、みっちょんの片足が川にハマってしまった!あ〜ぁ!靴下を乾かそうとブンブン回しながら草むらを歩くみっちょんが小学生みたいでかわいかった。そして渡った先で、杭の上にとまる胸元の赤い小鳥を発見‼︎ みっちょん「ロビン‼︎」
ヨーロッパコマドリ、通称ロビンだそうです。鳥のさえずりはほんとに耳に心地いいです。ウグイスのホーホケキョは、ホーでシャボン玉が膨らんでケキョでパチンと弾けるみたいに聞こえるし、ヒレンジャクはヒリヒリヒリヒリ・・と小さな鈴を転がすようだし、山できく鳥の声は癒されます。(でもロビンの鳴き声は忘れちゃった!)

のんびりドライブをしてようやくバターミア到着。バターミア湖へのトレッキングの人が立ち寄る、ホテルとバーとカフェが一軒ずつしかないようなほんとに小さな村だった。私たちはカフェに入った。
朝ごはんを食べ過ぎていたので、お昼はあんまりいらないな〜という感じで頼んだスープが、とっても美味しかった‼︎シンプルなトマトスープなのだけど。お皿なめたいくらいだった。
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大きいお皿いっぱいのオレンジ色のスープとパン!私は、未来少年コナンを思いだしていた。(海で遭難していた船長とジムシーがラナ達の乗る船に助けられ、手厚いケアのあと、パンとマグカップに何杯もなみなみ注がれるオレンジ色のスープを貪るように食べるのだ。なんだかあのマグカップのスープが美味しそうでたまらないのだ。)
本当はお腹空いてたんだろうか?
そしてみっちょんの背後からは別の食いしん坊の視線が・・。

スープを飲んだら急に眠くなった。空も少し曇りだして、まったりとしてきた。「なんか、今日のとれ高取れちゃったな〜」とモヤさまの真似をしてみる。つまり、なんだかすごい満足度に包まれていたのだ。

私たちはまた車にのりこみ、所々で寄り道しながらウィンダミアまで戻ることにした。走りながら途中雨もチラついた。とろんとろんしながら車に揺られた。


湖の近くで一度車をとめた。また晴れてきたけど寒くなってきた。斜面の手が届きそうなところに羊がいるので、後ろからそっと近寄って、ダルマさんが転んだみたいになった。けっこうしつこく追いかけたけど逃げられた。
すると向こうから、かっこいいおじいさんが1人で、犬3匹を従えて歩いてきた。黒ラブ2匹、白ラブ1。人より羊の多いところだからリードも首輪もなく、生き生き歩く可愛い犬たち。おじいさんと目が合うとニコッとしてくれたので、ハローと話しかける。可愛い犬たちですね‼️というともちろんイエースと返ってくる。おじいさんが挨拶をした途端に、様子を伺っていた犬たちはこちらに寄ってきて触らせてくれた。こんな毎日を生きる犬たちって幸せそうだなあ‼︎ほんとにいいなぁ。。
私の英語力はせいぜいこのくらいなので、あとはご主人にバトンタッチ。
おじいさんにはあと、ここら辺の山にたくさん生えてる植物の名前、フェザーを教えてもらって、握手して別れた。力強い手だった。
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夜はウィンダミアにもどり、みっちょん夫婦が予約してくれた人気レストラン、Hookedに行った。2ヶ月前じゃないと予約が取れないらしい。確かに、なかなか美味しかった!
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ズバリ言うと、ここでのなかなか美味しいとは、東京でも出せる味だね、みたいなことだ。。

夕食を食べていたら、白夜で明るい空に虹がかかっているのをご主人が教えてくれた。

そしてホテルに戻って、ソファのある談話室(?もっといい言葉はないものか・・)に部屋のティーセットを持ち込んで、私たちはしばらくおしゃべりをした。しかし、ここまで晴れるのは本当にすごい、とご主人が何度目かのコメントをした。私にはパターンがあって、雨が全く降らないことはないけど、車の中やお店の中にいるときにたいがい降って、外に出ると止んだり、降ったことを知らなかったりすることは多いので、だから大丈夫、雨は降っても私たちにはあたらないと意味もなく安心させようとしてみた。

湖水地方もこれで終わり、日程も後半戦になる。

いよいよ、明日は長距離ドライブの果てに、グラストンベリーを目指す!
そこはつまり、、毎度のことなのだが、ばななさんの小説「花のベッドで昼寝して」に出てくるところなのだ。そこに行ってみたい、ロンドンなんか空港だけでいい、とみっちょんにリクエストすると、みっちょんも事前に小説を読んでくれた。

つまりつまり、グラストンベリーはイギリスきっての、パワースポットなのだ!不思議スポットなのだっ(キリッ)

つづく。