かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

南仏の夏休み〜ニースの一日 エズの夜編〜

高台の村、エズ。
ニースの中心からタクシーで20分くらい。
タクシーはものすごい飛ばして、ニースの街を横断する地下道をぐんぐんはしりぬけて、山をのぼり、高級住宅地を駆け上がりながら、見おろすと青い海にうかぶヨットやクルーザーたちがたくさん見えた。

そしてエズに到着。
旧市街のような、小さな入り組んだ要塞都市のようなところで、
小さなお店やレストランやホテルがひっそりある。




登っていくと、1番上の眺めの良いところにサボテン公園があった。有料。

本当にサボテンがにょきにょき生えている!!なんとも言えない不思議さ。




そしてどれもこれも、痛い!!サボテンめ!(?)こんなに面白い形で、どうしてこんな刺々しいのだ。触りたいのに触れない!





不思議すぎる。トゲの間からサボテンの皮を触ると、しっとりした野菜、という感じ。もっとすべすべ触りたいし食べてみたいのにトゲの存在感がとにかくすごい。これを食べるガラパコスイグアナの口の中はいったいどうなってるんだろう。

眺めがとても良くて、空には雲に覆われて白く見える太陽が、まるで月のように空にあった。
思わず月かと思って、目の前に綺麗にうかぶ丸いものを指して「月だ!」と叫んだ。

すると「あれは太陽よ。(英語)」と誰かが答えた。

↑その時をとったのか?誰かと喋ってる風。

なぜ日本語分かったんだろう?と思っていると、フランス人のご夫婦が、昔日本に住んでいたことがある、と話しかけてくれた。80年代デス、と言ったので、私は80年代生まれです、と話した。そして、太陽は日本語で何というんだっけ?というので、タイヨウ、と教えると、あぁそうそう!タイヨウだね、とにっこり。
なんだなんだ、フランスの人はアジア人に冷たいなんて偏見だ、なんて優しいんだ、と単純な私は思った。

エズの村の中はレストランもあるけど、どこも人気で予約なしには入れなかった。でも村の中は入り組んでいて少々閉鎖的でもあるので、外の開放的なレストランでピザを食べることにした。

ほぼ全席オープンテラスの、レストラン。
広い客席を、4人のたくましいウェイターがきびきびと歩き回っている。
私たちのテーブルは、ポール(仮)が担当だ。
あとはジョン(仮)とスミス(仮)が同じ制服をきていて、サム(仮)はひとりスーツなので、若いけどオーナーなのかもしれない。

あまりにたくましく、あまりに見事な働きっぷりなので勝手に名前をつけてしまった。。
あの重たいお皿をがしっともち、姿勢もよくきびきびと動き、一度に同じテーブルの料理を一気に出すときには4人が集結して、ナイス連携プレイだった。

混んでいたのでやや時間もかかるが、見ているかぎりかなりの肉体労働で、でも素晴らしい笑顔、イラだちや疲れも見せず、見事な働きっぷりだ。日本ではなかなか見れないスポーツ感のある爽快な動きだ。

飲食店の人たちの素晴らしい働きっぷりは、この後もそこかしこで目にすることになる。
そして私は日本でもどこでも、飲食店の人の動きを見るのがすごく好きなのだ。

最後にはサム(仮)にタクシーをよんでもらい、また家へと戻った。ありがとう、ナイスガイたち。

さて、ニース最後の夜である。
明日の夕方にはここを発ち、西のルルドへと向かう。

そしてもうすぐ満月なのである。
友達がドビュッシーをかけてくれた。
染み入った。
気絶するように寝てしまった。