大観峰からおりて、そのまま南阿蘇へと向かった。昨日の文具屋さんが、南阿蘇鉄道のどこかの駅をさしてここは良いと言ったのだが、どこの駅かはもう記憶がおぼろげだったのでぱっと選んだ駅をナビに入れて、出発した。
本当は今回「幣立神宮」を最終的に目指していたけれど、私の運転ではそこはなかなか遠かったので今回は無理せずいつかの楽しみとすることにした。幣立神宮は宮崎の県境近くにあり、五色祭というので有名だ。五色とは、世界の人々にあらわれる五色の肌色のことで、お祭りのときにはそれぞれの肌色代表の方々が世界中から集うという。いつかご縁のある時に。
さて、南
阿蘇への道は少し前の土砂崩れの影響からナビの道は通れず、途中から国道の看板を目印に迂回路に入り、そこからナビの指示は無視して、がけ崩れの現場を通りすぎながら要所要所の看板を頼りに1時間ほどでようやく着いた。着いたとは行っても、民家や畑の合間の細い道の中にあって観光でくるようなとこじゃないことに気づいた。細い道を右折すると、畑の横のさらなる細道を下った先に目的地、「南
阿蘇水のうまれる里白水
高原駅」についた。日本一長い名前の駅だそうだ。何も調べず来てしまったので、とりあえず無事に車を止められたことに心底ほっとする。
そしてそこは、
鶴瓶の家族に乾杯で、指揮者の
佐渡裕さんが番組の冒頭で訪れたところで、テレビで見たことのあるところだった。
南阿蘇鉄道はまだ大雨の影響で開通できていない。
佐渡さんも番組で訪れた、駅前唯一のご飯やさんに入った。他には何もないのだ。やっぱり番組をみて、色々な人がお店を訪れたそうだ。とても物腰柔らかなおじさんに接していたら、小道を心細く運転していた緊張から心底ほっと安心して、がっくり運転の疲れを感じてしまった。よく無事に着いたもんだよ!あぁ怖かった!
お店ではチャンポンを食べた。チャンポンは長崎のイメージだけど、熊本でもポピュラーな食べ物だそうだ。美味しかった!おじさんに言わせると、ここいらで一番のチャンポンだそうな。近くの見所や道を色々きいて、おじさんは、やや心配そうな顔で「気をつけてね。今度は彼氏とおいで。新婚旅行ででも。」と言ってくれた。さぞや頼りなさそうに見えたことだろう・・
ここで緊張の糸が切れたので、色々なことを秤にかけた結果、もう
阿蘇に戻ることにした。もう知らない道をドキドキしながら走ることに疲れちゃったのだ。そうと決めたらすたこらさっさと引き返す。
ナビにない道をまたちゃんと帰れるかな〜と思いつつ走っていると、道の左側にキャンプ場みたいにロッジの並ぶ素敵なところがあった。バームクーヘンという文字もみえる。なぜかそういうのは見逃さないもので、この旅ですっかり得意になったUターンを決めて訪れてみると、何だか見覚えが。
おや、もしかしてここは?扉を開けると、また見たことのあるお顔が。ここもまた、
鶴瓶の(略)で
佐渡さんが訪れたところだった!テレビで見た店主がいるではないか。
ここで、
佐渡さんがフルートを吹いたのだ。そしてお店のご主人は3人のお仲間と
佐渡さんと、ゴルフをしたのだ。と、なぜかとても印象的な回だったので、ご本人(店主)を前に番組の概要を説明してしまう。ご主人のお嬢さんがドイツの工房で作る木彫りの工芸に魅せられ、それを紹介したくてこのお店を始めたそうだ。穏やかで清潔で暖かくて可愛らしくてとても居心地の良いところだった。運転中のドキドキだった気持ちがすっと落ち着いた。
本物の
くるみ割り人形で、くるみ割り。写真も撮って頂いた。今さら
くるみ割り人形はくるみを割るための人形だと知る。くるみの木を割ってつくった人形だと思っていたのだ。
心細かった気持ちが癒された。良い空間だったなあ。バームクーヘンを買って、
阿蘇まであと半分、ぐっと落ち着いた気持ちで運転できた。
さてさてお陰で
阿蘇まで無事に戻ってきて、昨日はお休みだった
阿蘇神社裏のお店を改めて散策にいった。
阿蘇神社の駐車場にとめて、ぷらぷら歩く。
湧き水の流れるお店では骨董品や甘味がある。とにかく豊富な水が涼やかだ。
流し素麺もあるらしい。豊富な湧き水は自由に飲める。熊本は水の国だと、
ブラタモリでいっていたなあ。
カルデラと関係があるそうだ。
好物の白玉、緑はクレソンを練りこんだ白玉。クレソンのおひたしもついて、美味しかった。水が綺麗なのでこのあたりにはクレソンがたくさん自生しているそうだ。今の時期にたくさんペーストをつくって、スープにしたり、練りこんだりするそうだ。クレソンパスタ、クレソンソーメンを購入!
翡翠色のさわやかな麺。
気持ちのいい湧き水で、締めくくり。
駅にレンタカーを無事返して、ミッション終了!やり遂げました!また今回も素敵なものたくさん発見したな。
帰りの飛行機からは、煌々と輝く満月が。空の上のお月見もいいなあ。
旅が好きだなあ。
さて、そろそろ仕事したいな。とも思った帰り道でした。