かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

始まりの国、アイスランドへ。スナイフェルスネス半島編。

アイスランドには、アルバとよばれる妖精や精霊がいて、石や岩に宿っていたりするそうだ。そしてアイスランドの人々が、日本人にとっての富士山のように特別でことさらに神秘的に思う聖地のような場所が、スナイフェルスネスヨークトルという休火山である。(ヨークトルは氷河という意味で、山頂に真っ白な氷河をたたえている。)

そんなことを梨木香歩さんの文章で読んでおり、妖精がいるならば是非とも行かん、ということになった。
 
みっちょんと旅の計画を立てている時に、妖精にまつわる話をしていると、小さい頃の体験を話してくれた。
その話をスカイプで聞いていた時ロンドンは昼の12時ごろ、東京は夜の11時すぎ。夜の東京で聞く妖精(かなにか)の話は、なんだかちょっぴりモノノケ風に聞こえてしまった!怖いやないの!
 
さて、そういうわけで4日目はスナイフェルスネス半島をまわるツアーである。
朝ゲストハウスの前で、おなじみの太極拳の練習をしてみる。ようやくそんな余裕もでてきた。太陽はずっと空にとどまっているけれど、不思議なことに朝はちゃんと朝の空気がするのだった。モヤが晴れて澄み渡っていくような、朝のあの新鮮さが訪れていた。
 
スナイフェルスネス半島はレイキャビク市内から離れた北西のほうにあり、このツアーは最も所要時間の長いツアーだ。中型のバスに、穏やかなおじさんのガイドさんの案内で出発した。
 
相変わらずの英語力の私たちは、ここでもスナイフェルスネス半島を回るツアーとしか知らず、どこかでその聖なる山を拝める以外に、いったい何処にいくのやら気持ちは行き当たりばったり。
 
スナイフェルスネスめざして走りだしたバスは複雑な海岸線沿いの道を走り、入り組む大小さまざまな入江をまっすぐに突っ切るように、遠浅の海の上にかかる橋を渡っていった。そしてレイキャビク市内の海岸からいつも見えていた、あの上が平らな台地のような山のお膝元をぐるっと回り、さらに先へと進む。ひたすらのどかな海岸線が続き、時々白や黒の羊や馬がのんきに寝そべっていたり、でこぼこの大地のくぼみに上手くハマって和んでいたりする。雄大で牧歌的な景色を眺めながら、トイレ休憩を1度はさみ、ようやくスナイフェルスネス半島についた。
 
ここは天気の悪いことで有名らしいけれど、この日はいいお天気だった。バスから山々を眺めていると、晴れとはいえ高いところにはずっと雲がかかっていた。しかし一瞬雲の切れ目があって、スナイフェルスヨークトルがその姿を現した瞬間があった。左右にぴょこんと突起がある白い山。「あっ・・」と目がすいよせられ、少しのあいだ心が真空になる。いいもの見たな、と思った。
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一枚だけ写真がとれていた!
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雲にかくれるとこのような姿になる。でもこれでも充分きれい。きっとこの見え方にもアイスランドの人は親しみをもっているのだろう、こういう絵がどこかのレストランにかかっていた。
 
それからアザラシのいる海岸へ。
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風に乗れそう!
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メルヘンな草原で思わずダッシュ❗️意味もなく走る子供の気持ちがわかる!笑
写真にすると合成のような小ささで、妖精になった気分に。
海岸でアザラシをみたあとは、近くの漁村へ。
山とも丘ともいい難いものに、水たまりとも池ともいえないもの。なんだか不思議な光景だった。

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天国の看板みたい。
とにかくお天気が良い。
断崖からカモメたちを見ていると、「あなた英語できる?あの崖のところをみて、ほら、カモメのヒナがいてとっても可愛いわよ!」と見知らぬおばさまが教えてくれた。でも私には全然みえなくて「見えません。あなたはラッキーです!」と言ったらおばさまの顔がぱあっとして、「そうね、ラッキーだったわね!」とキラキラした。そこに同じバスツアーのテンガロンハットをかぶったイタリア人男性が「見るかい?」と双眼鏡をかしてくれ、私も可愛いヒナを見た。後でおばさまとまた会って、「わたしも見れました!ラッキーです!」と言うと「そうね、わたしもラッキーな気持ちになったわ!」と何だかラッキーの魔法にかかった。
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お昼は広大な草原にぽつんとあるお店だったけれど、入ってみると中はとても綺麗で、海が見渡せた。入り口の壁に『Today is a new day』と書いてある。旅のあいだは毎日そういう気持ち。
サンドイッチは食べ飽きてしまったので、マッシュルームスープとアップルケーキを食べた。どっちも素朴でかなり好みの感じ、すっごく美味しい!
 
午後はいくつも立ち寄りポイントがあったが、印象的だったのはまさかの洞窟(洞窟だけは行くつもりなかったのに)にも行ったことだ。ヘルメットをかぶって、ライトをもって、長い螺旋階段をおりて。溶岩がつくった洞窟は、この世にまったく陽の当たらない世界があることを見せてくれた。一番奥の空間までいって、ガイドさんがみんなにライトを消すように言い、自分の手も何もみえない完全な暗闇を味わった。白夜の中にいたので久しぶりの暗闇は少し心を落ち着かせてくれた。あの暗闇はひっそりといつでもああやってあるんだ。世界の片隅で。
 
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溶岩の生み出したたくさんの不規則な形に、命を見いだしたくなる気持ちもわかる。
何か宿っていそうな岩と向き合ってみた。
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そしてこれが、アイスランド中でとても良くみた、もけもけの苔たちだ。溶岩がつくるギザギザした一瞬の造形を、じっくり時間をかけてしかしくまなく覆いつくしていく苔たち。溶岩は面取りされて凹凸を減らし、次の緑が生まれ始める。
 
 
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小さな滝の裏側より。(ここに入り込むには、けっこう足場の悪いところを通らなくてはならず、みっちょんが一番足場の悪いところではこちらを見ながら一気に駆け抜けてきてびっくりしたけど面白かった。足元みなはれ!笑 キミは、肝心なところで石橋を叩かず走り抜けてしまうタイプ?!)
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この滝の周りには小さなクレーターがいくつかあり、クレーターにときめいている自分に気づいた。
 
帰り道、バスからまた山々をみていると、夕方の草原を一頭の馬が走っているのが見えた。その先に目をむけると、一頭だけじゃない、群れが走っている様がみえた。夕方の少し柔らかくなった光をうけてきらきらと、艶やかな身体の馬たちが走っていた。はっとするほどその姿はとっても綺麗だった。何で走っているんだろう、でも馬は走るための生き物なんだ、あんなに綺麗なんだもの、、と一瞬の光景に見とれた。みっちょんもしっかりと見ていた。
 
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夕食は、昨日Sさんに教わったレストラン「KOL」へ。生魚美味しい!
シュガーレモンというレモンを炙ったものを絞って食べるのがとても美味しかった。
サーモン、魚卵、ホタテ、エビ、ムール貝など。
 
夜寝るときまで、あの馬たちの余韻が残っていた。良いものみたね。なんかあれを見れただけで充分素晴らしかった、と言い合いながらしみじみとした。
 
いい日だった。
明日は、北の街に行くので、1泊ぶんの荷造りをしてから寝る。
 
 
 
 
 
 
 
 

はじまりの国、アイスランド。シュノーケルの午後編。

シュノーケルツアーは4.5時間程なので、2時ごろにはゲストハウスに戻ることができた。

 
ここで私たちは、恒例の日本の友人まいたんとスカイプをした。キッチンのダイニングテーブルで。この時間はちょうど他の宿泊客は出かけていて誰もいなかった。
日本はちょうと夜の11時くらいだった。あまり外の景色とかは見せてあげられなかったけど、色々と出来事を報告した。話していたら雨がふってきて、テーブルの真上の天窓を水滴が叩く音がした。青空はでているけど雨だ。
その音がまいたんにも届いていた。それほど、ここは静かなのだ。
ゲストハウスは名所の教会まで徒歩3分、歩いてすぐレストランやスーパーもあるけれど、街全体がとてもとても静かで穏やか。人が少ないというのもあるけど、ひんやりした空気と低い空と海の気配に音が飲まれて、いつもしーんとしたトーンが漂っている。
果ての地だ、という感じがした。

 

さてこの日の夕方、私たちはあさって向かうアークレイリ方面のツアーのための打ち合わせを予定していた。一泊の好みのツアーにコーディネイトしてもらったので、担当のSさんと6時すぎにゲストハウスで会う約束をして、それまで市内散策へと出かけた。

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まずはお昼へ。近くのFISHというお店で、2人でフィッシュスープと、トラディショナルプレートを食べた。ここのフィッシュスープはクリームは入ってなくて、インド料理のようにスパイシー。フィッシュスープはお店によって色々バリエーションがあることが分かってきた。
プレートは野菜や豆やお米(インド米みたいな長いやつ。)、白身魚とジャガイモのマッシュポテト。
 
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パプリカとかレモンとかをたくさん使ったピューレで野菜やお米を食べる感じ。
ヘルシーでボリュームは満点!ハーブやスパイスの使い方が上手で美味しかった。
アイスランドの物価は少し高くて、カフェだとランチも夕食も2000円くらい、レストランでのディナーはスターターとメインで7,000円くらい。
 
店員さんは日本語を勉強したことがあって、片言の日本語を聞かせてくれた。とてもフレンドリーだ。案外、アイスランドの人は日本に興味を持っている感触あり・・
旅行は自分も刺激を受けるけれど、むこうの国の人にもなんらかの刺激を与えてるんだなぁと思うとまた楽しかったりするものだ。
 
ランチのあとは貴重な買い物タイム、せっかくなのでウールのセーターなども見てみたが、思ったようなものと出会えず断念。
でも自分のお土産に室内履きを買った!これがゲストハウスやホテルでも重宝して、いまは会社ではいている。ふかふかでとっても気持ちいい。やっぱりトリコロールが好き。なかなか良いお買い物でした。
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さっきも書いたとおり、アイスランドの外食は高いので、せっかくゲストハウスなのだし今日くらいは自炊しようということになって、最後にスーパーで食材を買って帰った。
 
そしてゲストハウスのキッチンで下ごしらえなどしていると、Sさんがやってきた。
「お家におじゃましたみたいですね〜」と入っていらしたので、本当に家にお迎えしたみたいに紅茶をいれて、3人でテーブルについた。ゲストハウスの楽しいところ。
さっそく飛行機のチケットやツアーのバウチャーなどを頂き、説明をきく。Sさんはアイスランドに住んでいる日本の方なので、色々教えて頂いた。
「こっちはボリュームがすごいですから、二人でひとつとってシェアするのがちょうどいいですよ。そういうオーダーもこちらの人は全然嫌な顔しませんよ。あとケーキも美味しいからぜひ食べてみてください。」とのこと。美味しいレストランも聞くことができたので、もう最終日まで困らなそうだ。
 
さてすっかりSさんとおしゃべりで盛り上がっていると、あのトナカイをたおした写真の男性がサッカーボールを持って帰って来て、やはりオーナーだと分かった。やっと初対面できた。
念願のバスタオルをもらい、宿泊費の支払いについてきくと、カード払いならあとで機械をもってくるよ、と言い結局「あとで」とは今日のうちではなかった。オーナーもプライベートの予定の合間をぬってゲストハウスに顔を出すような感じだったので、いつ会えるのか全然読めず。気楽でいいけれど。
 
夜は結局キッチンを使ったのは私たちだけだったので、のんびりご飯を作ってたべた。去年はグラストンベリーの宿でごはんつくったなぁ。あの時も寒かった。でも丘に登ったあとで不思議な高揚感があった。懐かしい。
今回はサーモンのマリネと、かりかりベーコンとリンゴのサラダと、トマトパスタ!
そういえば初日からバスの中でなぜか中谷美紀の美貌や才能や音楽について語り合っていたわたしたち、お料理しながらみっちょんがyou tube中谷美紀の歌をかけてくれた。坂本教授の色あせないメロディーを聞きながら、レイキャビクの夜は更けた・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

はじまりの国、アイスランド。シルブラシュノーケル編。

夢で誰かが面白いことをして、爆笑していた。目が覚めた時にはまだお腹の奥からぐうっとその笑いのエネルギーが湧いてきていて、ぐふふ・・と薄ら笑いながら起きた。エネルギーが見せた夢だ。

 
さて、そんな愉快な気持ちでベットの中で目をさますと、みっちょんも目が覚めている様子。そのままぼそぼそとおしゃべりをはじめた。
み「そういえば玄関に写真があったけど、あの人がオーナーかな?」
あ「写真て、あの男の人がトナカイをたおしてるやつ?」
玄関にはトナカイをハントして「やったぜ!」というような男の人の写真があった。
あ「アイスランドではトナカイたおして一人前みたいなことなのかな」
み「あゆたんならさ、トナカイたおした写真を玄関にかざる?」
あ「う〜〜ん。玄関には飾らないかもしれないけど、翌年の年賀状にはするかな(笑」
み「はっ!毎年、干支をたおしていく・・!」
あ「なにそれウケる!龍とかどうしたらいいの?」
と、ここから突然みっちょんが武井壮の話しを熱心にはじめる。気づいたら寝起きにこんなことで盛り上がってしまっていた。
 
さて着替えてキッチンにいくと、今朝はスイス人の男性がひとりいた。どうやら昨日の夜に家族と着いたそうで、先に起きて朝食の準備をしているそうだ。優しいお父さんだ。ところでここのオーナーに会った?と聞くと、さっきシャワーをあびてる間にきたようで、妻と話していたようだが自分は会ってないと言った。トナカイの写真の人かはわからないけれど、男性のようだ。
しかし、いつどこにオーナーは現れるのだろう?このまま会えなくても大丈夫なのだろうか?ここは快適だけど(バスタオルの替えがないこと以外は。)、オーナーとの接点だけが見つけられないのだった。
 
私たちは今朝はサンドイッチと、餅をゆでて食べた。実はわたしは大好きなお餅を持参していて、ゴマとか桜えびとかの4種類の薄いお餅セットで、トースターは必ずあるはずだから餅もやけるはずと持って来たのだが、あいにくトースターはパンを一枚ずつ縦に入れるタイプのだったので、しかたなくゆでることにしたのだった。今日はちょっと体力つかいそうだし、みっちょんと「一日一餅 力持ち!」という合い言葉を作って食べる事にした。
鍋で茹でていると、不思議そうにスイス人男性がみている。(この時私たちは名乗るのも名前をきくのも忘れていた。)これはお餅というお米からできたもので、ほんとは焼きたかったけど、茹でてもおいしいよこのままだとあんまり味ないけど。
というと、へぇ〜〜と言ってずっと興味しんしんなオーラをだしているので、良かったら一枚たべませんか?というと、「いいの?じゃあそのはじっこ少しでいいよ!」というので、少しあげた。「チューイングガムみたいだねぇ!」と言っていた。「アイスランドで日本のモチっていうの食べたんだぜ。」と思い出になってくれたら幸いだ。
お礼に、アイスランドのおつまみみたいな、干した魚のスナックを分けてくれた。日本でもちょっとおなじみの乾きものおつまみという感じで、ここではバターをつけて食べるそうだ。
スイスの温泉話し(混浴で全裸で入るらしい。)など話しに花を咲かせているうちに、あっという間にピックアップの時間が来てしまった。
 
今日は、なんとシュノーケルをするのだ!(だから餅をしっかり食べた。)
と言うとスイス人男性は「・・No!!」と言った。確かに極寒の地でシュノーケルとは信じられないかもしれないけれど、こういうツアーがあるのだった。
彼らは今日からレンタカーでアイスランド一周にでるらしく、もう朝食後にはここをチェックアウトするという。わたしたちも明後日には北のアークレイリにいく予定なので、そこでまた会うかもしれないね・・!
といって、あわただしくちゃんとバイバイと言わないまま出てしまった。
 
しかし、ピックアップバスは定刻にこなかった。大した遅れじゃなかったけど、当日の天候によってツアーの開催が左右されたり、予定の急変はアイスランドではよくある事らしいので、すこしどきどきした。でも、今朝もいいお天気だ。
みっちょんが「あと25分待ってこなかったらアイスランドリームに電話する・・。(5分後)あと20分待ってこなかったらアイスランドリームに電話・・」と迷子のこどものように小刻みに呟やく。そしてなぜか朝ごはんのサンドイッチのチリソースに唇をやけどしてしまっていた。(←こんなこと書くな??)
けれども無事にバスはきて、トムというガイドさんが車からおりてがしっと握手してくれた。運転しているのはレイチェル。
車はまた昨日と同じ海岸沿いを走る。海の向こう、山の上の台地から雲がゆっくりとしたたり落ちるように流れている。きのうとは少し違う朝の光景でとても綺麗だった。
 
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今回はバスを乗り換えることなく、そのままシンクヴェトリル国立公園のポイントにいった。

シルブラというポイントは、溶岩の台地を30年もかけて通過しながら濾過された水が、プレートの間を流れシンクヴェトラン湖に注いでいるという。

 

みっちょんはシュノーケルは初めて。後であわてないように、バスの中でわたしが知っていることを説明しておく。(おととしのドルフィンスイムをやっといて良かった!)そしてあとは何かあったらトムに助けを求めよう!というと、

み「百獣の、トム!」

と、まだ武井壮に染まっているのだった。

 

広々とした原っぱのようなところにバスは着き、たくさんの他のバスと、干してあるドライスーツやテーブルや、シュノーケルを終えたような人たちが集まっていた。

その活気をみるとなんだかどきどきしてきた。いよいよだ!

同じバスの前の席に座っていた女性に、みっちょんが「シュノーケルはじめてなんです。」というと、「私もよ!どきどきするわよね!わたしはジェニーよ。」と握手をした。(あっそっかこうやってサラッと名乗らなきゃ、と学ぶ。)ジェニーさんはオーストラリアから来ていて、一緒の友達はフランスから来たという。他にアメリカから来た若い女の子二人と、カップルが1組、それと私達の8人は、トムではなくレイチェルのチームだった。

 

いよいよ、ドライスーツに着替える。

シルブラの水温は年間通して4度ほどだそうだ。服装は、ユニクロヒートテック長袖にわたしはセーターをきて、下はヒートテックのスパッツに厚手の靴下。

その上からスキーウェアのような繋ぎの保温スーツを貸してもらえるので着て、ドライスーツを着る。

腕にがっつりタトゥーのあるかっこいいお姉さんインストラクターが、さばさば面倒を見てくれた。日本にとっても親しみをもっていて、私達に興味を持ってくれた感じだった。

さてところで、経験者は知ってるだろうがこのドライスーツを着るのがめちゃめちゃ大変!

まず足をずぼっずぼっと入れて腰まではく。次に手をすぼめて、手首のキツいゴムに手を通す。おりゃっと腕を通して、今度は首のキツいゴムにそりゃっっといっきに頭をとおす。ゴムから頭がすぽっと出た瞬間は、まるで暗い産道から再び産まれたような感じだ。

そして誰かに背中のファスナーを閉じてもらう。首のゴムを内側に折り込んで、浸水しないようにピチっとさせる。これでかなり身体が圧迫されるのだが、次がいよいよ最難関のマスクだ!

マスクというか頭を覆うもので、かぶった完成図は、もじもじくんである。

こ、これに顔を入れるのですか??

という小ささで、まずアメリカ人の子がニット帽をかぶるようにいっきに頭を入れようとしてみた。

「oh my god!I can't...!」と、顔をあげた彼女の目にはもう笑いが宿っていた。

自力では頭が入る気がしない!マスクを前にもう笑うしかない。

レイチェルがきて、2人がかりでマスクをかぶせていった。わたしもみっちょんにかぶせようと、「よし、行くよ!」と言いながらもう笑っていて、手に力が入らないのだった。

「ちょ、ちょっと待って!(爆笑)」

「よし、こんどこそ行くよ、せーの」(←もう笑ってる)

「ちょ、ちょっと待って待って!(爆笑)」

の、繰り返しでもう涙が出てきた。

結局レイチェルにやってもらって、手袋もつけて、やっと準備完了!もう寒さなんて吹き飛んだ。(ちなみに、髪の長い人はマスクの下から髪の毛が出ます。なんかプロレスラーみたいに。)

 

フィンとシュノーケルを持って、黒い隊員達(?)がぞろぞろとポイントまで歩く。

ポイントには台地の割れ目があって、そこに階段がつけられていて、下にはものすごく澄んだ冷たそうな水が流れていた。お天気が良くて良かったねぇ!と話す。

前のチームがもぐる準備をしていたので、順番を待つあいだレイチェルがみんなの写真をたくさん撮ってくれた。写真がセットのツアーなのです。

さぁ、こちらがその時のわれわれの姿だ!ツアーのみなさんごめんなさい、日本で勝手に公開してしまいます。みっちょんの隣がわたし、その隣がジェニーさん。

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そしてもじもじ隊員全員は、レイチェルの指示により、ジャンプした‼︎そしたらこんなことになった。

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わたしとアメリカ人の子に奇跡のシンクロが。

もう、こんな写真がとれただけで満足だ。

でも本当の本番はこれから。いよいよ、冷たく透き通った水の中に入っていった。

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時間の流れが変わるような透明さだった。生き物はほとんどいない。

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ドライスーツに問題はなかったけれど、手袋だけが水がしみてきて手がかじかんでしまう。

あまりに冷たいので、私はずっと手術室に入る時の外科医のように両手を上にあげて泳いでいた。それで時々手をグーパーと動かしていないとほんとにかじかんでしまうのだ。

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水の流れがあるので、一生懸命泳がなくても流れていける。前にいたみっちょんが明後日の方向に「あゆたーん!」と点呼をかけていた。後ろから「なに〜?」というと、あっそっちにいたのかっとふりかえって、「ちょっと確認をしようと思って、そっちにいるとは思わなかった!」と言った。みっちょんのこういう可愛いところ大好きだ。

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時々くるっと仰向けになってラッコのように流れてみると、空とか岸辺の生き物が綺麗だなぁと思った。草とか花もあまり華やかでなくて寂しいなぁなんて昨日は思ってたけど、こんな透明で生き物のいない世界から目を向けると、そこには生命力をたたえた風景があった。命だ・・。こんなところにも。あぁなんか、綺麗な水に洗われているような気がする。


喉がかわいたら、川の水を飲んでみてくださいね、と言われていたので、一口こくっと飲む。うむ、まろやか!滋養がありそうだ。でもお腹に自信はないので一口にしておいた。

 

湖の手前で左に曲がり、そこがゴールだった。もう終わっちゃったという感じ。ジェニーさんたちも、ここは休憩場所?と言っていた。しかし水からあがると、ずっしりと身体が重かった。フィンとシュノーケルを外して、また私たちは草原を広場までてくてくと歩いた。

 

そしてまた一生懸命着替えをすると、身体がポカポカしてたのか、それともお天気で気温が上がったのかとても暖かかった。セーター1枚でぽかぽか、参加者にはホットチョコレートが配れられた。チームのみなさんとも距離感が縮まって、楽しかった。

 

 つづく。

 

 
 

はじまりの国、アイスランド。ゴールデンサークル編

はっと目がさめるとまだ夜中の2時半。白夜なのでカーテン越しに外は明るい。変な感じ!

またもぞもぞして、次におきると6時半くらいだった。外は、晴れていた。
 
初日は10時からのツアーにしたので、ゆっくり準備ができた。
この旅の標準装備は、長袖シャツ、セーター、フリース、風がつよければウィンブレも着て、登山用の靴だ。アウトドアウェア100%で、おしゃれ感は望めない。
 
着替えて一階のキッチンにいく。この日ゲストハウスであったのは、中国からの旅行者2組。大学生くらいの女の子が「お湯わいた〜?」みたいなことを中国語で話しかけてきて可愛かった。見た目ではわたしたちも中国人にみえたようだ。
 朝はゲスト用の紅茶をいれて、昨日スーパーで買ったサンドイッチを食べた。
ちなみにアイスランドでは水一本でもガム1個でもカードが使えるので、旅行者には便利。わたしはついに最後まで一円も両替しなかった!
 
バスのピックアップまで時間があったので、少しお散歩する。
寒いけど、いいお天気だ。みっちょんが、「お天気はあゆたんがいるから大丈夫だと思ってた」と言った。晴れ女で良かった!
 
ピックアップ場所にて、バスを待つ。通りにはあまり人がない。なんて静かな町だろう。
ツアーは全部英語だし、置いてかれないようにしなきゃ。なんだかどきどきしている。白いバスは時間通りに登場した。
何ヶ所かでピックアップをしながら、バスは海岸沿いを走り出した。
湾の向こうには緑色の、上が台地のように平らな山が連なっていた。山というか、周りが陥没して残ったところが山のように見えているようだ。
 
バスはやがてバスセンターにつき、そこでバウチャーをチケットに変えてから、自分のツアーバスに乗りかえる。
1日目、わたしたちはシンクヴェトリル国立公園の見どころスポットをつなぐ、ゴールデンサークルというルートをいくことにした。
バスは大型で、乗客は20人以上はいたと思うが日本人はいなかった。車内ではガイドさんがいろいろお話してくれる。今日はお天気がよくて山もとても綺麗にみえるしラッキーな日だそうだ。
 
バスセンターから走り出して40分ほどで、我々はなにやら最初の観光スポットについた。なにやらというのは、車内での英語がほとんど分からなくて、瞑想状態になってしまったのだった。集合時間は聞き逃すまいと耳をすませるも、「テン トゥー トゥウェルブ」と聞こえる。それって・・・つまり何時??という感じで、われわれはバスを降りてからガイドさんに確認にいくと、「11:50」と紙に書いてくれた。「12時まで10分」と言っていたのかと理解した。
 
み「こ、ここはどこなんじゃろ?」
あ「な、何をみたらいいんだろ・・」
と、最初は要領を得ずバスからおりたものの、すぐそこには、さっそくプレートの割れ目、ギャウが広がっていた。
ギャウはアイスランドのいろんなところで見る事ができるけれど、たぶんここが一番大きくて、大地にそそり立つ断崖となっているのである。アメリカ大陸とユーラシア大陸のプレートの割れ目をあるく・・・壮大すぎてその実感はつかめないけれど。
photo by michiyo.

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にっこり!とてもいいお天気で、手元に六角形の光が。のちのち自然の中に私たちはたくさんのペンタゴンを見る。(寒そうだけど、最初なのでちょっとあったかくしてた。)

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ギャウの向こうには大きなシンクヴァトラン湖。アイスランドには水がたくさんある。

さて、集合時間のテントゥートウェルブまでわれわれに与えられた時間は、なんと賞味15分ほどだった。「あぁ、むこうまでは歩く時間ないから、ここで折り返さなきゃ」とバスに戻る。朝がゆっくりのツアーは、どうしてもこうなってしまうのだ。

 

次には車内で「ゲイシール」となんとか聞こえ、どうやら目的地は間欠泉のようである。ここにはレストランもあって、各自お昼&観光で1時間の滞在だった。けっこう忙しい!

まずは食事をしにお店に入ると、フードコートのようになってて、好きなものを選んで取り分けてもらって、お皿を持ってレジでお会計となる。

このラムのお肉が柔らかくてクセがなく、周りがかりっと香ばしくてとっても美味しかった。アイスランドのご飯がおいしいというのは本当だ、とここで納得した。みっちょんのミートボールもとても美味しかった。

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30分くらいでご飯をたべて、間欠泉をみにいく。

ガイドさんが7分に1回くらい吹きでると言っていた。行ってみると、茶色の土の大地から何カ所にも水が湧いていて、もくもくと湯気がたっている。水が小さな川のように流れたところは白くなり、硫黄が含まれていることがわかる。

そこらじゅうで温泉がわき出しているのだ。

間欠泉を囲んで観光客たちはその瞬間を待つ。中にはドローンを飛ばしているひともいて、あれが間欠泉に飲まれて制御を失い私たちにつっこんできたら・・と想像してしまう。

 

うっすらと青いお湯が、くしゃみでも我慢してるようにすっと引いたり湧いてきたり、その触れ幅がだんだん大きくなって、うぉ〜〜〜!っという勢いとともに一気に盛り上がって、ぶしゃ〜〜〜〜!と吹き上がった。1回目は「お湯かかる!」と思って反射的に「きゃあ〜〜〜!」とリアクションしたものの、周りのみなさんはとても静かにみていて、わたしたちも2回目からはたんたんとカメラを構えてしまった。昔イッテQで出川が釣り竿の先に肉をぶらさげてしゃぶしゃぶに挑戦したというイエローストーン国立公園の間欠泉に比べたら、小ぶりなかわいい間欠泉だったと思う。

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バスにもどり、次いってみよう!

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グトルフォス!(フォスが滝という意味だと思われる。)滝の左側に映る人を見ると、この大きさがわかると思う。

アイスランドの滝は不思議なのだけれど、バスに乗って滝に着いたといわれても、まず見えない。見渡してもどこにも滝はない。しかしそこにいくと、足下にこのように流れているのだった。

かなり遠くからでも水しぶきがミストのように飛んでいて、すがすがしかった。

み「あの滝って、夜もずっとながれてるんだよね。」

あ「それ、ぼのぼのでも全くおなじこといってたよ。誰もみてなくても流れてるのかな、って。それで薄目で見てみたり、急に振り返ってみたりするんだけど、やっぱり流れているの!」

水が枯れないとうことは不思議だ。私たちが生きる年数の単位くらいでは枯れることはない長い時の中に、アイスランドは生きているのかな。

このあとみっちょん巨匠から「滝はおとこだと思う?おんなだと思う?」と聞かれたけれど、なんて言ったかわすれちゃった。。でもそんな感覚でいろいろみっちょんは掴んでるんなぁさすが!と思った。

バスからの風景は、黒っぽいごつごつした溶岩からできた石の大地をもけもけと覆う一面の苔だった。苔が凹凸を丸くさせクッションになり、そこに草がはえ、少しのお花も咲いたりする。黒と緑とグレーと紫と白と、そんな感じの色合いだった。わたしは、少し寂しげだなぁと思っていた。生き物にはなかなか厳しいところだ。でもこうやって、どこからともなく苔は生える。大地を覆い、苗床となって他の命を根付かせる。

 

そしてほんとに遮るもののない広い広い空。なぜか空が低くみえて、どうしてもいつも高いところにいるような気がした。低い空と一面の苔。これが今振り返れば思い出されるアイスランドのイメージだ。

 

分刻みのスケジュールで観光をこなすと、一日はあっけないほどあっという間だった。

ゲストハウスにもどり少し休んで、夕食のためまた出かける。

今晩はみっちょんが予約してくれていた「Resto」というお店にいった。レストランではだいたいフィッシュスープかミートスープがあり、どちらもピリ辛であたたまる。ここのフィッシュスープはトマトクリームスープで美味しかった。メインもすごいボリュームで、お魚がとても美味しかった。みっちょんとの去年のイギリス旅行を思い出した。あの時もこうやって美味しいお魚のお店予約してくれて、あの時も楽しかったけど、ご飯はイギリスよりアイスランドのが美味しいね!!

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あっというまの一日が終わった。

帰り道、人気らしいベーカリーで朝ご飯のサンドイッチを買いつつゲストハウスにもどって、最初は律儀に部屋の鍵などかけていたのだけれど、隣の部屋の人があけっぱなしだったり、お風呂上がりに適当なかっこで歩いている他の人をみると、だんだん家のように思えてきた。

今夜も白夜の照らす明るい中シャワーをあびて、明るいなか就寝。

明日はちょっと朝早いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 

はじまりの国、アイスランドへ。 出発編

みっちょんが、いよいよ8月に帰国することになった。
その前にまたどこか旅行しよう!ということで、去年からすでに、アイスランド行きたいねと言っていた。

わたしはヨーロッパ以外の文化圏に行ってみたくて(アイスランドも北欧ではあるけど)、治安もよくて、ご飯も美味しいらしいので、ただオーロラはシーズンじゃないけど、あとブルーラグーンという超巨大風呂があるし(世界中の温泉入るの夢だし)、とにかく決めたのだった。

5月から予定をたてはじめて、オーロラとブルーラグーン以外にいったい何が見どころなの??と、いまいち目玉がないような気もしたけど、そこはみっちょんも私もたぶん楽しみ上手なので、なんだかんだてんこ盛りの予定が出来上がった。

みっちょんはロンドンからなので、アイスランド集合&アイスランド解散となる。

運転が出来ない私たちは、現地ではもっぱらツアーに乗ることにして、毎日何かしらのアクティビティーに参加することになった。
ツアーは事前にicelandreamというサイトで申し込み、途中一泊だけ北のアークレイリに行くのは、効率よくまわるために別のツアー会社にアレンジを頼んだ。

ブルーラグーンは最後の予定にして、温泉入って帰ろう!ときめた。

2か月前からブッキングをはじめたが、レイキャビク市内のホテルはどこも2万円以上と高く、結局わたしたちは立地の良いゲストハウスに泊まることにした。これだとホテルの半分以下ですむ。

みっちょんとの旅行もこれで2度目だ。前回から、みっちょんがエクセルシートを作ってくれ、旅程とそれぞれの立替金額など一目でわかるのだ。素晴らしい!そして、前回はイギリスを案内してもらったけれど、今回はお互いに初めての場所で、相棒だからね!と協力しあうことを約束した。どきどき。

ガイドブックをみながら、ウールのセーターかいたいな、妖精はほんとにいるかな、あぁ温泉入りたいなどと期待しながら、出発の日を待った。3年前くらいにアイスランド特集をしてた綺麗な雑誌をみて、行ってみたいなぁと思ったけどほんとに行くことになるとはなぁ〜とつぶやきながらスーツケースに荷物をつめる。

アイスランドでは、通常は海底にみられる大陸のプレートが、地上で見られるところがある。
アメリカ大陸のプレートと、ユーラシア大陸のプレートの裂け目が地上にあり、1年に2センチずつ離れていっている。その二つのプレートが出会い一緒に沈み込む場所が、日本海近海だそうだ。はるか昔の溶岩でできた島、アイスランド

だからなんとなく、日本に続く物語のはじまりの国、と思った。

さて、日本からアイスランドは遠い。1番フライト時間の短いチケットを選んだつもりだけど、ヘルシンキ乗り換えで14時間半の長旅だ。去年のイギリスは何も考えずぱっと行ったが、だんだん不安になってきた。何が不安て、体力が。
行きはJALだったので、調べてみるとプレミアムエコノミーという、ビジネス以下エコノミー以上のシートがあり、当日空きがあれば3万円でアップグレードできるという。

ということで、さっそく当日の朝チェックインカウンターできいてみると、幸運なことにアップグレードができた。これで快適に10時間過ごせるなら全然払います・・!
なんだか今回は弱気だったぶん、快適さを求めてみることにしたのだった。しかし、そうしたとたん不思議な余裕が心にうまれたものだから現金なものだ。

空港で朝ごはんをたべて、家とみっちょんにメールをして、いよいよ飛行機に乗った。

プレミアムエコノミーはシートがやや広く、フラットにはならないが足を割とのばせる。
そして機内エンタメが豊富で、海外ドラマと「仁−Jin−」にはまってしまい、泣いたり笑ったりして、わたしの好きなボーンシリーズを見る時間なく、あっという間にヘルシンキに着いてしまった。

快適快適!

ヘルシンキ空港での乗り換え時間はなんと45分。掲示板でアイスランド行きの飛行機の搭乗ゲートをチェックして、とにかくすたすた歩いた。そしてアイスランドエアーの小さなゲートに到着。そこでヘルシンキからレイキャビクへの搭乗券を発券してもらった。JALでは成田からヘルシンキまでの搭乗券しかもらってなかったので、ちょっとどきどきしてた。
やることはやったので、搭乗までの10分ちょっとだけ売店のぞいてマッハでみっちょんへのお土産を買ったり、wifiを繋いでメールしてみたりした。(でもなぜヴァンター空港ではうまくwifi接続できなかった。)

搭乗口の前で携帯みながら一歩、二歩と後ずさったら、知らないおじさんのお腹にぼよーんとぶつかる。おじさん、ウップス!といってにこっとしてくれた。にっこり返す。(←ぶつかっといて。。)

そして3時間のフライトを経て、ようやくレイキャビクのケプラヴィーク空港に到着。(アイスランドエアーの機内で流れる、非常時の説明が、アイスランドの大自然の中で男女が救命道具を身につけていたり、飛行機から脱出するあの滑り台みたいのがかわりに滝になってたり、オリジナリティーがあった。)

ケプラヴィーク空港はとても小さくて、パスポートチェックがまったくなかった。
荷物のレーンを掲示板でみると、2番に出ると見えたので(レーンは2つしか動いていない)、そこで待つ。荷物はベルトコンベアーで転がりながら次々出されていたが、一向に私のがこない。
同じ飛行機だったバイキングのようにいかつい男性もずっと待っているので、あの人がいるからまだ大丈夫かな、、と待つ。

しかし、なっかなかこない!
全体的に遅れてるようで、みんなちょっとイライラしている。わたしももちろん。
回転寿司のようなベルトコンベアーは、荷物と荷物の隙間に新しい荷物が差し込まれていくようになってて、半端な隙間しかないとセンサーが反応しなくて新しい荷物がおりてこない。だから遅れているうえにすごく回転率が悪い。
やがて逞しい男性陣(乗客)が、回転中の荷物をささっと動かして隙間をうまくつくり、スムーズに循環するようにし始めた。しかしその途端、今度は機械のトラブルでレーンが停止してしまった!
oh〜!comon!!
とみんながっくり。

やがて再開するも、最後の最後までわたしの手荷物はこず、がーーーんとなって、サービスカウンターにいった。ものすごい愛想のないスタッフに、荷物が見つかりません、というと、連絡先とかを書かされた。本当にロストバゲッジなのか?!と信じ難く(ちょっと不安だったから、スーツケースには「レイキャビクで会おうね。」と言い聞かせてきた。)、もう全ての荷物は出たのですか?ときくと、わからないけど他のレーンはみたの?と言われた。

他のレーンにでることあるの??

と、びっくりしてでもそんな気がして見に行くと、となりのレーンでわたしのスーツケースはちんまりと回っていた。
うぉ〜〜〜!!!!
なんかめっちゃ、悔しい!!!いつからいたの!
荷物探しにかけた時間2時間は、ちょっとしんどかった。。

けど、1時間先に着いたみっちょんを3時間も待たせてしまったことになる。
急いで到着ロビーにでると、iPadで「あゆたん❤️」と掲げたみっちょんが笑顔で待ってくれていた。荷物を待つ間も、「もうすぐだよあゆたん頑張れ!」とメールではげましてくれたみっちょん!いっきに癒される。
わたしは早々に愚痴ってしまったが、やっと無事に合流できたのだった。

空港からはフライバスというのでレイキャビク市内のバスセンターまで、そこで小さなバスに乗り換えて、ゲストハウスまで。(これらのバスもicelandreamで事前に予約可能)

やっとこさコンラッズゲストハウス到着!中にはいるには、事前にオーナーから鍵のありかをメールで知らされていたのだけど、これがまた少し難解で、やっと箱から取り出せたときは宝物を見つけたようだった。

普通だったらイライラしちゃうけど、みっちょんとだったらそんなことも楽しめた。

教会の見える近くのカフェで軽く夕食を食べたものの、疲れてしまってスープを飲まずにかきまぜる自分。ミートスープはちょっと辛味とクセのあるラムのスープ。

長い長い1日だった。
ゲストハウスは小さいけれど3階まであり、私たちの部屋は2階。靴は玄関でぬぎ階段や廊下はカーペットで、シャワーとトイレは共用だ。
夜10時くらい、シャワーをあびにいくと、外が明るいのが変な感じだった。フィンランドでは10時ともなるとさすがにうっすらとは暗かったけれど、アイスランドはまったく昼間と同じだ。ほんとに陽がおちないのだ。
顔を洗うと、水道水がほんのり硫黄の香りがするのに気づいた。
さすが火山と温泉の国だ。なぜだかいつまでも石けんのぬるぬるが取れなかったりする。(わたしの石けんにも硫黄が入ってるからだろうか?)

お部屋のベットはふかふかで快適。みっちょんがお風呂にいってる間にバタンと寝てしまった。

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ゲストハウスは街のシンボルでもあるハットグリムス教会の近く。乾いた空気とシンとした雰囲気にとても合う教会。







セピア色の朝

土曜日に、アイスランドから帰ってきました。
夏休み、第1弾!でした。

白夜の中で1週間すごしたので、少し久しぶりの夜で、暗くなっていく部屋の色を新鮮に感じました。ただ暗いだけと思ってた夜に色を感じて、楽しいです。

そして時差ボケのため、4時前には目が覚めてしまい、だんだん明るくなっていく窓をみていました。

昨日は曇りだったので、朝の部屋がセピア色になっていました。こんな色の時間があるんだあ、とまた新鮮に感じました。

時差ボケもいいもんだなあ。と思ったのはその朝まで(^^;;
ひ〜〜しんど。

トマトと梅のそーめん

昨日は頭がいたくて、1日家にいましたが、
お料理をしました。

前に川内倫子さんに遭遇したギャラリーに、じつは料理研究家の飯島奈美さんもいて、わたしは訳もわからぬまま、飯島さんのつくった梅のソーメンや鳥のから揚げを食べた。

(美味しいけど、、けど、あそこにいるのは川内倫子さん?そして川内さんの写真展になぜ飯島さんが?!パニック!でもとりあえず試食しよう・・)飯島奈美さんは、映画『かもめ食堂』や『南極料理人』など手がけて、ほぼ日でもおされている人気の方だ。

ぐっと押しの強い目が印象的だった。

そのときの薄覚えでいた、トマトと梅のソーメンをつくってみたら、すっきりさっぱり美味しかった。

トマトをすりおろして、お塩とお水をちょっと加える。
器に梅干しひとつと、このトマトのたれを注いで、梅をほぐしてお海苔をちぎって、ソーメンのたれにするのだ。(写真展の時は、梅が梅酢にかえられていた。)

最初は味を忘れてしまい、
トマトと梅干しって、大丈夫かなー!
と恐る恐る梅干しをほぐして、トマトのついた梅干しを食べたらあんまり美味しくない。。
が、ちゃーんとほぐしてしっかりまぜたら、トマトの酸味と梅干しの酸味があわさって、さっぱり美味しい☆
お海苔がまたいい感じ。

マリリンもとっても喜んでくれて、
「こういうのは自分のでは作らないから、いいわ!さっぱりしていくらでもたべれるし、新鮮で心がすっきりした。」
とのことでした。よかったあー!
「これにお豆腐くずしていれて冷製スープみたいにしても良さそう。次はキュウリすりおろしてみたら??」などなど、アイディアの神がマリリンに降臨していた。

たまにだから、楽しいなぁ〜
毎日て、大変だよね。

そして心もすっきりトマトソーメン考えてくれた飯島さんありがとうございます。

めんつゆそーめん食べ飽きたら、ぜひぜひお試しあれ🎵