かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

イギリスの旅:4日目 ウィンダミアにて 不思議な時間のはじまり

少しずつ体内リズムが修正されているのか、夜中2時ごろどうしても目覚めてしまっていたのが4時くらいになる。

 
でもぐっすり眠れているので大丈夫。ちょっと早起きして、朝ごはん前にひとりお散歩にでた。
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素敵なお家がたくさん。また明るいほうへ、明るいほうへと歩いていく。
 
同じく朝散歩中の犬たち。リードはせず、歩道からでるとなんども呼び止められながら、公園についたとたんに弾けるように走り出す赤毛の子犬。どっからどう見ても、うちの近所の犬たちより幸せそうだ‼︎
 
住宅街を、ずんずん歩く。一本の電柱から四方八方にのびる電線。空をピザのように切り分けている。
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坂道の上の住宅地で、こんもりとした空き地がありそこによじ登って街を見渡す。雲はあるけど今日もいい天気。気持ちがいい!朝日をおがむ。この先も晴れて欲しいから、太陽と自分のおへそを繋ぐイメージをしてみる。身体に太陽を転写して、いつでも見守ってください、とお願いしてみる。チャージ完了!
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宿にもどって、朝ごはんのお部屋で3人集合。それぞれの胸元にはしっかりと、りったんバッチが輝く。りったんツアー御一行様だ。みっちょんいわく、ここのオーナーはもともとレストランをしていたから、ごはんは美味しいとのこと。ここでようやくはじめて、イングリッシュブレックファーストを食べる。
トマト、マッシュルーム、ソーセージ、スクランブルエッグ、ベーコン、血をまぜて焼いた知らないやつ、がどっさり。これにフルーツとシリアルも食べちゃったから、気絶しそうな満腹感だ。
 
ところで、わたしはこの旅行でベーコンを食べるのは2回目だったのだけど、毎回あの細長いカリカリのやつを期待するのにいつも、日本の生姜焼き用の豚肉が普通に焼かれたものがでてくるのだ。カルチャーショックだった。
 
今日からは車移動になる。レンタカーを借りにケンダルまで列車でいく。
緑の丘に石垣と羊。どこまでも。ほんとうにあの石垣だれがつくったんだろう。
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列車の中までまぶしいまぶしい太陽が射し込んで来て、顔面直撃。ま、まぶしい・・。さっきのお祈り(?)がきいているような。お返事もらったような。
ケンダルのまちにつくと、小さな遺跡のたたずむ小高い丘がみえた。あんな風に遺跡がただふつうにあって、囲われて過剰に保護されるでもなく、ベンチが置かれているのと同じような雰囲気でたたずんでいてなんか感動した。
無事に車を確保し、今日はこれからケズウィックというところに行き、湖水地方ストーンサークルを見る‼︎ 世界遺産ストーンヘンジは後日見に行く予定だけれど、まさかここにもあるとは知らなかった。
 
いくつものなだらかな山や丘を過ぎて緑の中のドライブを続け、とある山を登って行くと(ざっくり過ぎ・・)牧場のような芝生の一帯にストーンサークルはあった。

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わぁ、ほんものだ!!ほんとに石が並んでいる(小並感。)
私の記憶が確かならば、むかしミステリーハンターのお姉さんがこのように整然と石が並ぶストーンサークルで、そこには他に誰もいなくて、そろそろと近付き円の中に入ると「不思議な感じがします・・。なんだかここは暖かいです。」と言っていた。そんなことを期待していたけれど、いざ行ってみるとこのような貴重なものを触ってもいいの??!ということに驚いて、石に抱きついたりあげくのはてには片っ端からのっかってみた。
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ミステリーハンターのような厳かな体験を期待していたことなどすっかり忘れてしまっていた。。すみません・・。とはいえここはとても良いところで、お散歩の犬たちもいて、すぐそこには羊の群れもいて(誰かのものだから毛に赤い塗料がとても雑につけられている。)、芝生も気持ちよくて、風もふきぬける、なんだか幸せなところだった。

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ふと、ひとつの石にもたれて座る女の子が目に入った。その姿をみたとたん、「おっと、ついついはしゃいでしまったけど、あんな風にのんびりあじわってみるか。ていうかなんか雰囲気おしゃれだな〜。」と思った。わたしたちも一段落(?)ついて、サークルの中でしばし座り込んだ。すると、あの女の子がぽろろんとウクレレをひきだしたのだ。ウクレレガールでしたかぁ・・!かわいいなぁ〜〜とおもって、遠くからはじっこに彼女の姿をいれてパシャリと写真をとった。するとその女の子が顔をあげたので、手をふって「ハロー!」と声をかけると「コンニチワ」と笑顔でかえってきた。おぉ!とすかさず駆け寄ってお話してみる。
イスラエルからきたミカエラちゃんといって、家族で旅行中なのだそうだ。ここに座ってのんびりと絵をかいたり、ウクレレをひいたりしていた。
「ココハ、トテモ、・・ヘイワ。ヘイワナ、トコロ」
わたしにもミカエラちゃんの味わう静けさがつたわってきた。幸せな気持ちになった。もしかして曲をつくっているの?ときいたらそのようで、少しきかせてくれた。ちょっとミステリアスな不思議なトーンでここの雰囲気にぴったり。三人でしっとりと聞き入ってしまった。わたしも何か披露したかったけど、最近まったくもってウクレレに触っていないのでいろいろ忘れてしまい、こうなると初心にかえって何もみないで弾けるのはなぜかエレカシの「悲しみの果てに」だけなので、やめておいた。。
カエラちゃんは独学で日本語を勉強しているらしく、何度も口にした「アナタタチハ、」という響きがおもしろかった。
しばらくするとミカエラちゃんのお母さんがむかえにきた。とってもかっこいい素敵なお母さんだった。5人で円になってしばらくお話して、イスラエルってどんなとこなのかな〜と思っていた。お母さんは日本の「オベントウ」というものが想像つかなくてすごく不思議なのだそうだ。どうでもいいのだが、ミカエラちゃんとお母さんの間になぜかバナナ(食べかけ)がころがっており、わたしとみっちょんが「あ、バナナ!バナナ!」というとお母さんがそれをひろって当然のように食べたのがすごいおもしろかった。
「そろそろ行きましょう、お父さんが車でまってるわよ」といって別れの時間がきて、5人で写真をとって、ミカエラちゃんとアドレスを交換した。お母さんが「続きはFBでね」と言った。ほんとうにハイカラで素敵なママだ。
最後にお互いの名前をもう一度伝え合ったとき、天使の名前をもつミカエラちゃんの、空のように青い瞳には私がうつっていた。わたしはわたしに名前をなのっているような気持ちになった。思わぬ出会いに心温まった。
(帰国後さっそくメールをしたけれどお返事がもらえず、ふられてしまったようだ。。残念。迷惑メールにはいってるのかな??)
 
その後まだしばらくのんびりしていると、イギリス空軍のすごい飛行機が上空を通って行った。近くに基地があるという。
それでもここの静けさはかわらず、なんとも暖かい気持ちになって私たちもストーンサークルを後にした。
 
 

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