かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

始まりの国、アイスランドへ。アークレイリからミーヴァトン編。

5日目は、朝イチの飛行機でアークレイリに移動するため、早起きした。

タクシーで空港にむかう。先だってSさんから、ものすごい小さい飛行機で信じられないくらい小さい空港に着く、と言われていたので、昔小さい飛行機でトラウマになるくらいの頭痛を体験していたみっちょんは、少々不安がっていた。

6時半ごろには空港につき、チェックイン後ロビーのベンチにいくと、外にほんとに小さなプロペラ機がみえた。
あ「あ、あれに乗るのかな??なんか、農薬まく飛行機みたいだね・・。」
み「・・嫌だー!!」
バファリンは飲んだけれど、念のためガムを買おうとしたところ、早すぎてお店が開いていない。
するとロビーの片隅に一台のクレーンゲームを発見。覗くとそこにはいいものが。
あ「あった!みっちょん、ここにガムあるよ!」
み「えっ?!ほ、ほんとだ。」
あ「ガムが欲しくば、ここで取るしかないぞ!」
み「わ、わかったやってみる!」
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みっちょんvsクレーンゲーム
ソシテ ミチヨハ ナゾノ オカシヲ ゲットシタ‼︎
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すごい色なのでおとなしく観賞用にする。少しすると売店があいたので、無事にガムを買えた。飛行機はさっき見たのじゃなくて、プロペラ機だけどちゃんとしたのだった。
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そして空から、アイスランドの姿を見る。
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カラフルなレイキャビクの街。
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上が平らなあの山は大きな生き物みたいな迫力。
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氷河に閉ざされた世界。空からアイスランドの大地をみてみると、誰も人が足を踏み入れていないようなところにある、真っ白や真っ黒な世界、険しい谷の間を流れている川、山の奥に流れる滝など、人を寄せ付けないそこだけの営みがあるのが見えた。それがとても贅沢で貴重にみえた。人の目に入らない自然だけの世界が今もあること。
飛行機に乗って良かったとおもった。

50分くらいでアークレイリ空港についた。出口には今日お世話になるツアーのガイドさんが待っていた。今日のツアーは、私達2人とイギリスからの3人家族の2組。

お天気は曇りで、レイキャビクは毎日晴れだったと言うと、レイキャビクが良い天気だとこっちが悪くて、こっちが悪いと向こうが良いんだとガイドさんが言った。
じゃあだんだんこっちも良くなるかなぁ〜と期待。

不思議なことに、北のこちらのほうがレイキャビクのほうより暖かいことがあるそうで植物も多い。農地も多いという。
さて今日の最初のみどころは、アークレイリとミーヴァトン湖の間にある滝、ゴーザフォス!
(フォスは滝、ゴーザは「神々の」という意味だそうだ。)
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右の崖の上にいる人の大きさをみると、滝の迫力がわかると思う・・。
そしてご覧のとおり遮るものは何もないので、それぞれが足元に気をつけながら、「うっかり落ちてしまうかもしれない・・」というスリルを味わえる。アイスランドは観光客を甘やかさないのだ!
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わたしも行けるとこまで行ってみた。自分自身が落ちるかもしれない・・というスリルもさることながら、目の前の人が「あの人落ちるかもしれない・!!」と思うスリルもまたひとしお。
この手前には、滝にならなかった水がちょろちょろと川のように流れていて、その小さな川の中にある飛び石を渡って、滝に近い崖の上に行くのだけれど、その飛び石のところで向こうからおじいさん(といってもさすが外人さんロマンスグレーのかっこいい)がきて、
「こっちにジャンプしておいでよ!」とお茶目に言った。
私はとっても慎重に、
「ジャンプは無理です・・!わたしは左側からいくので、あなたは右側から渡ってください!(そうやってすれ違いましょう!)」
と言って、じゃあそうしよう!となった。しかしちょっとのミスでおじいさんは転んでしまった。怪我はなかったけれど、「なんて命がけの観光なんだ!すごい!」と思った。
これを書いている今、毎日の通勤路がこのくらいスリルがあればいいのに!と思ってしまう。

さてこの後は、今夜泊まるホテルのあるミーヴァトン(ヴァトンは湖なので、ミー湖という意味)周辺の散策と、不思議な形の溶岩が残る溶岩公園へ。溶岩公園でやっと、イギリス人家族とお話しできて和やかな感じになれた。
お父さんは旅行が大好きで、自分が行った最南端の場所は南アフリカケープタウンで、最北端はここだよ!と言っていた。地学にも興味があって、熱心にガイドさんに質問していた。
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さっきのゴーザフォスでスリル欲が目覚めてしまい、溶岩公園でも登ってみる。これも実はけっこう高いところなのだけれど、なかなか安全地帯からは出れないものだ。(出ようとすると頭の中で「無理しないようにね」というお母さんの声がする・・笑)

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お昼はハンバーガー食べた!みっちょんはサーモンバーガー。ケーキもねらっていたけれどお腹いっぱい。
お店の外には微動だにしない馬3頭。反応がない。きのうのあの走りを見せてくれた馬とは種類でも違うんだろうか?それともあの荘厳な走りは夕日が与えた一瞬のインスピレーションだったのだろうか。
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午後の観光はギャウから。
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割れ目の底には温泉が湧いていて触れる。ちょうど良い湯加減。

そしてクラプラという地熱発電所に行った。
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活火山で発電しているので過去には噴火に巻き込まれたこともあるそうだ。ちなみにアイスランドの火山にはよく女性の名前がついているらしい。(ハワイでも火の神ペレは女神だ。)
このあたり一帯は、そこいらじゅうから湯気があがり、硫黄泉がわいていた。

発電所を離れる時、私たちの近くを白い鳥が飛んでいた。バスが走り出すと一瞬みえなくなったけれど何か気になったので注意していると、少し離れたところを飛びながらついて来ていた。
あ「あの鳥ついてくる!」
というとみんな笑って鳥をみていた。
追いついたり離れたりしながら、鳥は一緒にクレーターまで飛んできた。
お父さんがみっちょんに、「君を追いかけてきてるよ。」とお茶目に言った。

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そしてクレーターに登った。風も強くて寒かったけど、お父さんが迷いなく歩いていったので、つられて登ってしまった。
登りながら、前を歩くクレーターの上の米つぶのような人たちをみて、なぜ人は登るのか・・登った先に一体なにが・・人はただ好奇心の生き物だ・・と思わせられる。

ツアーの最後は、待ちに待った温泉!ミーヴァトンネイチャーバスへ。とても広くて気持ちいい。
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硫黄の温泉。イタリアのおばあちゃんが、真っ赤なバスローブをきていてカッコ良かった。ぬるめだけど、じっくり入るととてもあったまる。

今日も盛りだくさんの1日。
この後私たちはミーヴァトンのホテルでおりて、イギリスのご家族は日帰りでレイキャビクへと戻った。

夕方、なんとみっちょんと一緒に太極拳の練習をした。ケースとらせてくれてありがとう!
やっぱり外での練習は気持ちいい。
満足してお部屋に戻ると、みっちょんが、
「なんだか太極拳のあとあゆたんがさっきより落ち着いてるみたい。落ち着いてそしてキラキラ度が増している!」と言った。
なんでこの些細な変化が分かるの??!すごいみっちょん!

自分の中の感覚としてまさにその通りだったので、さすが絵を描く人は見る目が違う、と感動した。
はたから見たら単調な動きの繰り返しで、これをやって果たして何になるの?と聞かれて上手く答えられなかったこともあるけれど、内側には風がふいたり霧が晴れたりするような変化があったりするから、私は続けてるんだなぁと思った。
やらないとわからないし、変化は微々たる時もあるけど、でもやっぱり確実に感じるものがあるから、やってる。と、ひとつ答えを教えてもらった気持ち。

そんなみちよ画伯にちょうどシュノーケルの写真が届き、爆笑しながらミーヴァトンの夜は更けた。