コンラッズゲストハウスで最後の朝。
始まりの国、アイスランドへ。ミーヴァトンより北編。
ミーヴァトンの朝。
始まりの国、アイスランドへ。アークレイリからミーヴァトン編。
始まりの国、アイスランドへ。スナイフェルスネス半島編。
アイスランドには、アルバとよばれる妖精や精霊がいて、石や岩に宿っていたりするそうだ。そしてアイスランドの人々が、日本人にとっての富士山のように特別でことさらに神秘的に思う聖地のような場所が、スナイフェルスネスヨークトルという休火山である。(ヨークトルは氷河という意味で、山頂に真っ白な氷河をたたえている。)
はじまりの国、アイスランド。シュノーケルの午後編。
シュノーケルツアーは4.5時間程なので、2時ごろにはゲストハウスに戻ることができた。
はじまりの国、アイスランド。シルブラシュノーケル編。
夢で誰かが面白いことをして、爆笑していた。目が覚めた時にはまだお腹の奥からぐうっとその笑いのエネルギーが湧いてきていて、ぐふふ・・と薄ら笑いながら起きた。エネルギーが見せた夢だ。
今回はバスを乗り換えることなく、そのままシンクヴェトリル国立公園のポイントにいった。
シルブラというポイントは、溶岩の台地を30年もかけて通過しながら濾過された水が、プレートの間を流れシンクヴェトラン湖に注いでいるという。
みっちょんはシュノーケルは初めて。後であわてないように、バスの中でわたしが知っていることを説明しておく。(おととしのドルフィンスイムをやっといて良かった!)そしてあとは何かあったらトムに助けを求めよう!というと、
み「百獣の、トム!」
と、まだ武井壮に染まっているのだった。
広々とした原っぱのようなところにバスは着き、たくさんの他のバスと、干してあるドライスーツやテーブルや、シュノーケルを終えたような人たちが集まっていた。
その活気をみるとなんだかどきどきしてきた。いよいよだ!
同じバスの前の席に座っていた女性に、みっちょんが「シュノーケルはじめてなんです。」というと、「私もよ!どきどきするわよね!わたしはジェニーよ。」と握手をした。(あっそっかこうやってサラッと名乗らなきゃ、と学ぶ。)ジェニーさんはオーストラリアから来ていて、一緒の友達はフランスから来たという。他にアメリカから来た若い女の子二人と、カップルが1組、それと私達の8人は、トムではなくレイチェルのチームだった。
いよいよ、ドライスーツに着替える。
シルブラの水温は年間通して4度ほどだそうだ。服装は、ユニクロのヒートテック長袖にわたしはセーターをきて、下はヒートテックのスパッツに厚手の靴下。
その上からスキーウェアのような繋ぎの保温スーツを貸してもらえるので着て、ドライスーツを着る。
腕にがっつりタトゥーのあるかっこいいお姉さんインストラクターが、さばさば面倒を見てくれた。日本にとっても親しみをもっていて、私達に興味を持ってくれた感じだった。
さてところで、経験者は知ってるだろうがこのドライスーツを着るのがめちゃめちゃ大変!
まず足をずぼっずぼっと入れて腰まではく。次に手をすぼめて、手首のキツいゴムに手を通す。おりゃっと腕を通して、今度は首のキツいゴムにそりゃっっといっきに頭をとおす。ゴムから頭がすぽっと出た瞬間は、まるで暗い産道から再び産まれたような感じだ。
そして誰かに背中のファスナーを閉じてもらう。首のゴムを内側に折り込んで、浸水しないようにピチっとさせる。これでかなり身体が圧迫されるのだが、次がいよいよ最難関のマスクだ!
マスクというか頭を覆うもので、かぶった完成図は、もじもじくんである。
こ、これに顔を入れるのですか??
という小ささで、まずアメリカ人の子がニット帽をかぶるようにいっきに頭を入れようとしてみた。
「oh my god!I can't...!」と、顔をあげた彼女の目にはもう笑いが宿っていた。
自力では頭が入る気がしない!マスクを前にもう笑うしかない。
レイチェルがきて、2人がかりでマスクをかぶせていった。わたしもみっちょんにかぶせようと、「よし、行くよ!」と言いながらもう笑っていて、手に力が入らないのだった。
「ちょ、ちょっと待って!(爆笑)」
「よし、こんどこそ行くよ、せーの」(←もう笑ってる)
「ちょ、ちょっと待って待って!(爆笑)」
の、繰り返しでもう涙が出てきた。
結局レイチェルにやってもらって、手袋もつけて、やっと準備完了!もう寒さなんて吹き飛んだ。(ちなみに、髪の長い人はマスクの下から髪の毛が出ます。なんかプロレスラーみたいに。)
フィンとシュノーケルを持って、黒い隊員達(?)がぞろぞろとポイントまで歩く。
ポイントには台地の割れ目があって、そこに階段がつけられていて、下にはものすごく澄んだ冷たそうな水が流れていた。お天気が良くて良かったねぇ!と話す。
前のチームがもぐる準備をしていたので、順番を待つあいだレイチェルがみんなの写真をたくさん撮ってくれた。写真がセットのツアーなのです。
さぁ、こちらがその時のわれわれの姿だ!ツアーのみなさんごめんなさい、日本で勝手に公開してしまいます。みっちょんの隣がわたし、その隣がジェニーさん。
そしてもじもじ隊員全員は、レイチェルの指示により、ジャンプした‼︎そしたらこんなことになった。
わたしとアメリカ人の子に奇跡のシンクロが。
もう、こんな写真がとれただけで満足だ。
でも本当の本番はこれから。いよいよ、冷たく透き通った水の中に入っていった。
時間の流れが変わるような透明さだった。生き物はほとんどいない。
ドライスーツに問題はなかったけれど、手袋だけが水がしみてきて手がかじかんでしまう。
あまりに冷たいので、私はずっと手術室に入る時の外科医のように両手を上にあげて泳いでいた。それで時々手をグーパーと動かしていないとほんとにかじかんでしまうのだ。
水の流れがあるので、一生懸命泳がなくても流れていける。前にいたみっちょんが明後日の方向に「あゆたーん!」と点呼をかけていた。後ろから「なに〜?」というと、あっそっちにいたのかっとふりかえって、「ちょっと確認をしようと思って、そっちにいるとは思わなかった!」と言った。みっちょんのこういう可愛いところ大好きだ。
時々くるっと仰向けになってラッコのように流れてみると、空とか岸辺の生き物が綺麗だなぁと思った。草とか花もあまり華やかでなくて寂しいなぁなんて昨日は思ってたけど、こんな透明で生き物のいない世界から目を向けると、そこには生命力をたたえた風景があった。命だ・・。こんなところにも。あぁなんか、綺麗な水に洗われているような気がする。
喉がかわいたら、川の水を飲んでみてくださいね、と言われていたので、一口こくっと飲む。うむ、まろやか!滋養がありそうだ。でもお腹に自信はないので一口にしておいた。
湖の手前で左に曲がり、そこがゴールだった。もう終わっちゃったという感じ。ジェニーさんたちも、ここは休憩場所?と言っていた。しかし水からあがると、ずっしりと身体が重かった。フィンとシュノーケルを外して、また私たちは草原を広場までてくてくと歩いた。
そしてまた一生懸命着替えをすると、身体がポカポカしてたのか、それともお天気で気温が上がったのかとても暖かかった。セーター1枚でぽかぽか、参加者にはホットチョコレートが配れられた。チームのみなさんとも距離感が縮まって、楽しかった。
つづく。
はじまりの国、アイスランド。ゴールデンサークル編
はっと目がさめるとまだ夜中の2時半。白夜なのでカーテン越しに外は明るい。変な感じ!
にっこり!とてもいいお天気で、手元に六角形の光が。のちのち自然の中に私たちはたくさんのペンタゴンを見る。(寒そうだけど、最初なのでちょっとあったかくしてた。)
ギャウの向こうには大きなシンクヴァトラン湖。アイスランドには水がたくさんある。
さて、集合時間のテントゥートウェルブまでわれわれに与えられた時間は、なんと賞味15分ほどだった。「あぁ、むこうまでは歩く時間ないから、ここで折り返さなきゃ」とバスに戻る。朝がゆっくりのツアーは、どうしてもこうなってしまうのだ。
次には車内で「ゲイシール」となんとか聞こえ、どうやら目的地は間欠泉のようである。ここにはレストランもあって、各自お昼&観光で1時間の滞在だった。けっこう忙しい!
まずは食事をしにお店に入ると、フードコートのようになってて、好きなものを選んで取り分けてもらって、お皿を持ってレジでお会計となる。
このラムのお肉が柔らかくてクセがなく、周りがかりっと香ばしくてとっても美味しかった。アイスランドのご飯がおいしいというのは本当だ、とここで納得した。みっちょんのミートボールもとても美味しかった。
30分くらいでご飯をたべて、間欠泉をみにいく。
ガイドさんが7分に1回くらい吹きでると言っていた。行ってみると、茶色の土の大地から何カ所にも水が湧いていて、もくもくと湯気がたっている。水が小さな川のように流れたところは白くなり、硫黄が含まれていることがわかる。
そこらじゅうで温泉がわき出しているのだ。
間欠泉を囲んで観光客たちはその瞬間を待つ。中にはドローンを飛ばしているひともいて、あれが間欠泉に飲まれて制御を失い私たちにつっこんできたら・・と想像してしまう。
うっすらと青いお湯が、くしゃみでも我慢してるようにすっと引いたり湧いてきたり、その触れ幅がだんだん大きくなって、うぉ〜〜〜!っという勢いとともに一気に盛り上がって、ぶしゃ〜〜〜〜!と吹き上がった。1回目は「お湯かかる!」と思って反射的に「きゃあ〜〜〜!」とリアクションしたものの、周りのみなさんはとても静かにみていて、わたしたちも2回目からはたんたんとカメラを構えてしまった。昔イッテQで出川が釣り竿の先に肉をぶらさげてしゃぶしゃぶに挑戦したというイエローストーン国立公園の間欠泉に比べたら、小ぶりなかわいい間欠泉だったと思う。
バスにもどり、次いってみよう!
グトルフォス!(フォスが滝という意味だと思われる。)滝の左側に映る人を見ると、この大きさがわかると思う。
アイスランドの滝は不思議なのだけれど、バスに乗って滝に着いたといわれても、まず見えない。見渡してもどこにも滝はない。しかしそこにいくと、足下にこのように流れているのだった。
かなり遠くからでも水しぶきがミストのように飛んでいて、すがすがしかった。
み「あの滝って、夜もずっとながれてるんだよね。」
あ「それ、ぼのぼのでも全くおなじこといってたよ。誰もみてなくても流れてるのかな、って。それで薄目で見てみたり、急に振り返ってみたりするんだけど、やっぱり流れているの!」
水が枯れないとうことは不思議だ。私たちが生きる年数の単位くらいでは枯れることはない長い時の中に、アイスランドは生きているのかな。
このあとみっちょん巨匠から「滝はおとこだと思う?おんなだと思う?」と聞かれたけれど、なんて言ったかわすれちゃった。。でもそんな感覚でいろいろみっちょんは掴んでるんなぁさすが!と思った。
バスからの風景は、黒っぽいごつごつした溶岩からできた石の大地をもけもけと覆う一面の苔だった。苔が凹凸を丸くさせクッションになり、そこに草がはえ、少しのお花も咲いたりする。黒と緑とグレーと紫と白と、そんな感じの色合いだった。わたしは、少し寂しげだなぁと思っていた。生き物にはなかなか厳しいところだ。でもこうやって、どこからともなく苔は生える。大地を覆い、苗床となって他の命を根付かせる。
そしてほんとに遮るもののない広い広い空。なぜか空が低くみえて、どうしてもいつも高いところにいるような気がした。低い空と一面の苔。これが今振り返れば思い出されるアイスランドのイメージだ。
分刻みのスケジュールで観光をこなすと、一日はあっけないほどあっという間だった。
ゲストハウスにもどり少し休んで、夕食のためまた出かける。
今晩はみっちょんが予約してくれていた「Resto」というお店にいった。レストランではだいたいフィッシュスープかミートスープがあり、どちらもピリ辛であたたまる。ここのフィッシュスープはトマトクリームスープで美味しかった。メインもすごいボリュームで、お魚がとても美味しかった。みっちょんとの去年のイギリス旅行を思い出した。あの時もこうやって美味しいお魚のお店予約してくれて、あの時も楽しかったけど、ご飯はイギリスよりアイスランドのが美味しいね!!
あっというまの一日が終わった。
帰り道、人気らしいベーカリーで朝ご飯のサンドイッチを買いつつゲストハウスにもどって、最初は律儀に部屋の鍵などかけていたのだけれど、隣の部屋の人があけっぱなしだったり、お風呂上がりに適当なかっこで歩いている他の人をみると、だんだん家のように思えてきた。
今夜も白夜の照らす明るい中シャワーをあびて、明るいなか就寝。
明日はちょっと朝早いのだ。