かえってきた⭐️cui cui diary〜 ティータイムにessayを。

おもに旅日記、日々の中の新鮮さを保つこと。

はじまりの国、アイスランドへ。さいごはブルーラグーン編。

コンラッズゲストハウスで最後の朝。

これまで「1日1餅、力持ち!」で食べてきた残りのお餅を食べてしまおうとキッチンにたつと、急に創作意欲が。笑
自炊用に買って残ってたニンニクとバターで焼いて、ライムをしぼって粉チーズをふって食べたら、美味しかった!
うふふ❤️
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↑家に帰ってからもやった。こういうチマチマしたものが好き。
 
そして、食事のあとはちょっと丁寧にキッチンとダイニングテーブルをふいた。みっちょんはいつも率先して洗い物をしてくれる。
(たぶん私たち2人とも、掃除が好き。)
ゲストハウスよありがとう・・と思いながら拭いていると、ほんとに有難い気持ちになった。じーんと幸せな気持ちになる。
「あ、ありがたい・・」というきもちは胸が「じーん」と することで、この感覚が「幸せ」と感じるんだなぁとおもった。
 
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そしてお部屋よありがとう❤️
 
最後には、ここのオーナーのステラさんに偶然にも会えた。トナカイの彼は息子さんだそうだ。アイスランドでゲストハウスを営む暮らし
かぁ。支払いも無事終わっていたので安心。
 
さて、今日はまず目の前のハットグリムス教会へ。展望台にのぼる。
エレベーターにのると、中で賛美歌がかかっていて、なんだか「あ・・」と耳がすいよせられた。
ずっと静けさの中にいたので、音が染みてくるようだったのだ。
展望台から街を見下ろす。
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雪が降ったら真っ白かなぁ。冬にはレイキャビクの街中でも普通にオーロラが見れるという。
こうしてゲストハウスで例えばみっちょんはきっと編み物とか絵を描いたり、わたしは本読んだりウクレレ弾いたり、はたまた外を眺めながら一緒に料理をしたりして。
のんびり好きに過ごしながら、「あっ!オーロラでた!」と温かいところから外に駆け出していく。
そんな過ごし方が私の夢だったりする。この静けさは私は好きだ。
(オーロラから音がするって本当かしら。シャラシャラ・・という感じかなぁと想像。)
 
教会をあとにして、私たちは数日まえにSさんに教わったカシミールカレーを食べにいき(バターチキンカレー美味しかった!)、そしてバスにのり、ブルーラグーンへと向かった。
 
お天気がだんだん悪くなってきて、ブルーラグーンに着くころには雨がふっていた。
ここは空港に近いので、ブルーラグーン⇆空港のバスがあり、スーツケースも入り口で預けることができる。ミーヴァトンのネイチャーバスは地元の人も訪れるところだったけれど、ここは完全に観光化している。
 
あんなに閑散としてたアイスランドの中で、ここだけが長蛇の列。受け付けで、入場料のほかに、
あ「バスローブかしてください。」
ブ「はい。10ユーロです。」
あ「あとサンダルも」
ブ「プラス10ユーロです」
という感じ。せちがらい・・。
 
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地熱発電で温まった海水をスパに利用している。ぬるくて、とても寒かった!ミーヴァトンのネイチャーバスの方が地元の方もいてのんびり楽しめ、お湯も温かかった。しかし間違いなくスパとしては巨大で、みっちょんは足がつかないとこもあったり。でも色んな壮大なアイスランドを見てきたあとに、何となく感動が薄まってしまったのは否めない。私があまり混んだことろが好きじゃないということもあるかな。。
世界中の温泉行くのを夢みて、イギリス、アイスランドのspaに訪れることができた。けれど温泉はやっぱりJAPANかも。という思いが湧く。
 とはいえ、シリカゲルという有機物の入った真っ白な泥のパックはぬかりなく顔にぬりたくる。
パックを落とし終えたあと、この巨大プールを横断していると、アジア人の女性に、
「Hi」といわれ、無言でじっとみられた。
???と思っていると、みっちょんの頭上にピカっと電球がともり、「オーバーゼア!」とシリカゲルパックのカウンターを指さした。女性はサンキュー!と言って去った。
一連のやりとりを私はぽかんとして見ていた。
よくわかったなみっちょん!テレパシー?
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スパから上がり、コスメなど充実の売店でお買い物、わたしは耐えきれずお寿司を買って食べてしまった。美味しかったぁー!日本のお米を食べたら急に身体に力がみなぎる。笑
 
そして、我々は一度ケプラヴィーク空港へ。
 
フライトは明日だが朝早いので、今日は空港近くの宿に泊まる。空港で電話をして送迎を依頼することになっていて、みっちょんが電話をすると、こちらが「ハロー!」と言っただけで、「いま空港ですね、ではこれから行きます!」とすごい勢いで話がまとまり、お迎えがきた。
 
ゲストハウスバイアレックス ケプラヴィークへ。
私たちの泊まる部屋は、草原の中にたつ小屋(コテージ)で、とりあえず荷物を置きに部屋に入ると、なんとなくかび臭かったので、まるで呪術みたいに部屋の四方にアロマを垂らした。よしっ。
 
最後の夜、私たちはどうしてもタイ料理が食べたくて仕方なかった!
ケプラヴィークのダウンタウンまでタクシーにのって、タイ料理で最後の晩餐!
タイ料理、バンザイ!!世界のどこにでもあって、世界のどこでも美味しくて、ほっとする!
 
私はパッタイ、みっちょんはトムヤムヌードルを食べた。
はぁ。無事にここまで過ごせて良かったね。なんだか感謝を述べ合うふたり・・。
私たちのこういうところが好きだ。
みっちょんが海外に暮らしたことで、こんなに私の世界も広がった。世界のどこででも待ち合わせできるんだね、と価値観が変わった気がした。
去年と今年と、私も一緒に冒険できて、本当に本当に楽しかった❤️
 
またいつか、一緒に旅がしたいな。
 
宿に戻って、寒風吹きすさぶ路地を歩いて、わたしは本館にシャワーを浴びに行った。
スパですっきりしたはずなのに・・と思われるだろうが、ブルーラグーンは海水だったため、しっかりシャンプーしなかったわたしの髪の毛はごわごわの塊になってしまったのだった!みっちょんに、「なんか犬みたい・・」と言われた。
シャワーを浴びて、またすごい風のなか小屋まで歩く。草原の中にぽつぽつある私たちのロッジまでたいした距離ではないのに、風にはばまれて遠く感じた。
 
今日は特別風が強く、窓の外に草原を吹き抜ける風のうなり声を聞きながら、眠りについた。あんなにずっとお天気良かったのに、あんなに静かだったのに、まるでアイスランドが悲しんでいるようだよ。と、相変わらずメルヘン思考で。
 
翌朝、0430起き!
眠すぎる!しんど!
5時の送迎で空港へ。空港は混んでいた。私はアップグレードしたかったのでカウンターに並ぶ。(結局ここでは出来ず、ヘルシンキ空港でFINAIRのアップグレード成功!快適に帰ることができた。)
 
最後に、空港内のブルーラグーンのお店で、みっちょんオススメのリップと、シリカゲルパックを購入。唇が敏感なみっちょんがオススメなら間違いない。(確かに良かった!ジェルのようなリップで、ノビが良くて持ちも良い。)
 
ぐったりしながらも腹ごなしをして、いよいよ時間だ。
いよいよお別れだ!
うぅ〜〜ありがとう〜!!
と抱き合い、現地解散!
こうしてそれぞれの帰路につき、アイスランドの旅は幕をとじました。
 
帰ってきて、成田では遅れることなく荷物が正確に、しかもすべて取っ手が上になって同じ向きに揃えられて(!!)でてきたことにびっくり。すごいけどなんか、ちょっと真面目すぎる感じにみえた。
アイスランドでは空港の荷物レーンでお客さん同士が「ちょっとその荷物とって!」と知らない人に頼んでいた光景を思い出して、なんだか色々な面で気軽さがあってすごく良かったなぁと思った。
 
不便があれば自然と助け合うし、その状況を笑いにするユーモアも生まれるし、悪いだけじゃないんだなぁと思った。
日本のおもてなし、堅苦しくならない程度がいいな、と思う。
 
海外旅行て、観光だけじゃなくて、色んな刺激をうけるなぁと改めて感じた。
 
またどこかに行きたい。
 
では最後に、今回はゲーテの言葉でしめくくりたいと思います。
 
『若き日に旅をせずば、老いての日に何をか語る』❤️
 
またどこかに行きたい❗️
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

始まりの国、アイスランドへ。ミーヴァトンより北編。

ミーヴァトンの朝。

 
朝は湖のほとりにお散歩へ。緑のクレーターに羊が集まっていた。羊たちに向かって、太極拳も練習した。
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じつはミーヴァトンは『蚊の湖』という意味で、ここにはものすごい数のユスリカが飛んでいる。でも刺さないので、ウヨウヨ飛んでいて服や顔に当たってくるだけ・・
朝は曇りだけど湖面は鏡のようで、カモたちがスワァー・・っと湖に着地して水面に弧線を描く姿はとっても綺麗だった。
そして、あまり知られていないのだけど、ミーヴァトンにはマリモが群生している。じつは世界でマリモが群生しているのは、このミーヴァトンと北海道の阿寒湖だけなのである‼︎(cuicuidiary『道東の夏休み』よりhttp://d.hatena.ne.jp/ayu119/touch/20141009/1412861308
 
朝ごはんは、湖が見渡せるホテルのレストラン。自然の風景に囲まれるとゆったりした気持ちになる。今朝はピックアップまで余裕があったので、お茶を何杯も飲んで、まるでツマミのようなチーズやイワシの佃煮のようなものをチビチビやってしまった。
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急にぽっかりと、ゆったりした時間が訪れて、物思いにふけってしまう。
 
さて時間になりホテルの前でピックアップを待てど、バスはこない。20分くらいすぎてもこないので、フロントで電話してもらうと「今向かってる!」とのこと。
少々心細かったので、ホテルの前でiPhoneボイスレコーダーに録っていた、『上を向いて歩こう by ヤマネコ&あゆみ』にあわせてみっちょんと口ずさんで気を紛らわす。
あ&み『〜🎶 ひとーりぼっちのよるぅ〜🎶』
あ『・・・。』終了。。
み『・・バス、こないねぇ。』
といっていると、ようやくバスがきた。
 
今日のツアーは、きのうの私達のようにアークレイリから乗ってきたインドの四人家族と、私達の2組。
お父さんお母さんとお嬢さん二人で、香港で暮らしているそうだ。とってもフレンドリーだったので、ジェニーさん方式でさらっと「みちよです。あゆみです。」と名乗ると、お父さんが家族全員の名前をさらさらっと言ってくれたが、どれもなじみがなくて一つも覚えられなかった。でも賑やかな家族だったので、つられてたくさん英語を話せた。
 
最初に行く溶岩公園だけ昨日のツアーとルートがかぶったけれど、今日の女性のガイドさんはとても物知りで色々教えてくれたので、2度目の溶岩公園でも新たな発見があった。溶岩たちはトロールという妖精に例えられ、夜になると動きだしお日様にあたると岩になってしまうという。アイスランドの人はやっぱり信じてるの?ときくと、「全然。」とガイドさんは言い、溶岩公園散策のあとも、「さぁ、トロールは見つかった?」とちょっと皮肉めいた感じだった。
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トロールが集まって内緒話してるところ↑
この溶岩たちは触るとものすごくザラザラギザギザしてて、傷だらけになりそうな感じ。あのふかふかの苔たちはほんとに偉大な存在だ。
途中、岩の上にメガネが忘れられていて、「あ、これはトロールのメガネだね!」というとインドのお父さんが爆笑した。
お父さんは、「インドでは女性の名前で‘アユシ’というポピュラーな名前があるから君の名前は覚えたよ」と教えてくれた。アユシ・・アユ氏?
 
さて、この日の1番の見どころは、巨大滝デティフォス‼︎
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対岸の人の小ささが分かるだろうか。
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文句なしの滝!
じつはデティフォスにたどり着くまでにこんな道を歩いている。
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ここは昔、氷河のとけた水が流れたあとだという。もう地球じゃないみたいな。
滝の近くには「ドローン禁止」の看板があった。シンクヴェトリルのゲイシールでとばしてる人がいたけど、あちこちにいるようだ。
ちなみにここはライフラインが何もないので、簡易トイレがあるのみ。
 
ちょっと低くて広い広い空をみながら、溶岩の上に座って買ってきたお昼を食べた。果てしないところだった。
 
その後は、「ここからは道が悪いので運転に集中するため、話せません。」とガイドさんが前置きして、ほんとにものすごいガタガタの道を30、40分は進んでいった。(このツアーが間違いなく1番ハードだった気がする。)
そうして着いた先はまたも溶岩づくし。
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ここは、クレーターが氷河のとけた水で真っ二つにされたところだそうだ。結局水の力が1番強いのかもしれない。
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↑そして急速に冷やされたマグマはなんとペンタゴンになるのだった。無数のペンタゴンにびっくり。
丸という形は自然界ではナチュラルじゃないとガイドさんが言った。
 
さて観光は続く。だんだん晴れてきた。
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北なのにレイキャビクより暖かいからこんなに木が茂るところもある。
 
そしてついに、パフィンも見れた!
(パフィンは夏にアイスランドで子育てする極楽鳥である。)
でもパフィンより、そのスポットにびっくり!崖っぷちだ。
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ガイドさん「パフィンならここから見れるよ」
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確かに見れたけど、こんな崖っぷちにたったの生まれてはじめて。パフィンは遠かった。
みっちょんはカモメの飛行を真近でみて、「すごい!8の字に旋回してる!」と発見をしていた。
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夕方でもこの明るさ。
 
この日は移動距離がものすごく、くたびれた。
夜21時くらいの飛行機でレイキャビクに戻るため、最後はアークレイリの街で降ろしてもらった。丸一日すごしたガイドさんが最後に何か心のこもったことを言ってくれたけれど、サンキューしか言えなくてちょっともどかしかった。
 
夕食を食べて、昨日きたあの小さい空港に戻る。
小さな空港の小さなロビーで、お茶を飲もうと売店に行くと日本人男性がレジに並んでいた。呼び出しベルを何度ならしても店員さんは来ず、スタッフルームみたいな部屋を覗いても誰もいなかった。誰もいませんねぇ、と言っていると、エプロンをしたおじさんがたくさんの袋をかかえて、えっさほいさ戻ってきた。
「はいはい、どうもすみませんね。」と戻ってきたので、わたしは紅茶をたのんだ。
レジの左にティーパックが並んでて、お湯を自分で入れるようになってる。見ればわかるけど、おじさんが「どれ、説明しましょう」とわざわざ出てきてくれて、おかわりできますからね、と言った。
あったかいお茶に心底ほっとして、飛行機がきたのでコップをさげにいくと、おじさんは西陽をうけながら、売店の窓から飛行機を眺めていた。
きっとおじさんが毎日みてる風景。どんな気持ちなのかなぁ。
と後ろ姿をみて思ってしまった。
おじさんは振り向くと「おかわりはいかがですか。まだ一杯しか召し上がってないでしょう。」と言った。
「もう時間なので。」というと少し残念そうに、「そうですか。では、たぶん、スイーツがなにかいるでしょう。こちらをどうぞ。」といって、クレープを一つくれた。
なんとも心温まる時間だった。
今日もおじさんは飛行機を眺めているのかな。あの小さな売店はあのおじさんがいることで世界で一つのお店になっている。
 
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22時すぎ、無事にレイキャビクのゲストハウスまで戻ってきた。やっぱりここの部屋は居心地よく、「ただいまぁー!」という感じだった。
ゲストハウスで最後の夜だ。
 
 
 
 
 

始まりの国、アイスランドへ。アークレイリからミーヴァトン編。

5日目は、朝イチの飛行機でアークレイリに移動するため、早起きした。

タクシーで空港にむかう。先だってSさんから、ものすごい小さい飛行機で信じられないくらい小さい空港に着く、と言われていたので、昔小さい飛行機でトラウマになるくらいの頭痛を体験していたみっちょんは、少々不安がっていた。

6時半ごろには空港につき、チェックイン後ロビーのベンチにいくと、外にほんとに小さなプロペラ機がみえた。
あ「あ、あれに乗るのかな??なんか、農薬まく飛行機みたいだね・・。」
み「・・嫌だー!!」
バファリンは飲んだけれど、念のためガムを買おうとしたところ、早すぎてお店が開いていない。
するとロビーの片隅に一台のクレーンゲームを発見。覗くとそこにはいいものが。
あ「あった!みっちょん、ここにガムあるよ!」
み「えっ?!ほ、ほんとだ。」
あ「ガムが欲しくば、ここで取るしかないぞ!」
み「わ、わかったやってみる!」
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みっちょんvsクレーンゲーム
ソシテ ミチヨハ ナゾノ オカシヲ ゲットシタ‼︎
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すごい色なのでおとなしく観賞用にする。少しすると売店があいたので、無事にガムを買えた。飛行機はさっき見たのじゃなくて、プロペラ機だけどちゃんとしたのだった。
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そして空から、アイスランドの姿を見る。
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カラフルなレイキャビクの街。
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上が平らなあの山は大きな生き物みたいな迫力。
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氷河に閉ざされた世界。空からアイスランドの大地をみてみると、誰も人が足を踏み入れていないようなところにある、真っ白や真っ黒な世界、険しい谷の間を流れている川、山の奥に流れる滝など、人を寄せ付けないそこだけの営みがあるのが見えた。それがとても贅沢で貴重にみえた。人の目に入らない自然だけの世界が今もあること。
飛行機に乗って良かったとおもった。

50分くらいでアークレイリ空港についた。出口には今日お世話になるツアーのガイドさんが待っていた。今日のツアーは、私達2人とイギリスからの3人家族の2組。

お天気は曇りで、レイキャビクは毎日晴れだったと言うと、レイキャビクが良い天気だとこっちが悪くて、こっちが悪いと向こうが良いんだとガイドさんが言った。
じゃあだんだんこっちも良くなるかなぁ〜と期待。

不思議なことに、北のこちらのほうがレイキャビクのほうより暖かいことがあるそうで植物も多い。農地も多いという。
さて今日の最初のみどころは、アークレイリとミーヴァトン湖の間にある滝、ゴーザフォス!
(フォスは滝、ゴーザは「神々の」という意味だそうだ。)
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右の崖の上にいる人の大きさをみると、滝の迫力がわかると思う・・。
そしてご覧のとおり遮るものは何もないので、それぞれが足元に気をつけながら、「うっかり落ちてしまうかもしれない・・」というスリルを味わえる。アイスランドは観光客を甘やかさないのだ!
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わたしも行けるとこまで行ってみた。自分自身が落ちるかもしれない・・というスリルもさることながら、目の前の人が「あの人落ちるかもしれない・!!」と思うスリルもまたひとしお。
この手前には、滝にならなかった水がちょろちょろと川のように流れていて、その小さな川の中にある飛び石を渡って、滝に近い崖の上に行くのだけれど、その飛び石のところで向こうからおじいさん(といってもさすが外人さんロマンスグレーのかっこいい)がきて、
「こっちにジャンプしておいでよ!」とお茶目に言った。
私はとっても慎重に、
「ジャンプは無理です・・!わたしは左側からいくので、あなたは右側から渡ってください!(そうやってすれ違いましょう!)」
と言って、じゃあそうしよう!となった。しかしちょっとのミスでおじいさんは転んでしまった。怪我はなかったけれど、「なんて命がけの観光なんだ!すごい!」と思った。
これを書いている今、毎日の通勤路がこのくらいスリルがあればいいのに!と思ってしまう。

さてこの後は、今夜泊まるホテルのあるミーヴァトン(ヴァトンは湖なので、ミー湖という意味)周辺の散策と、不思議な形の溶岩が残る溶岩公園へ。溶岩公園でやっと、イギリス人家族とお話しできて和やかな感じになれた。
お父さんは旅行が大好きで、自分が行った最南端の場所は南アフリカケープタウンで、最北端はここだよ!と言っていた。地学にも興味があって、熱心にガイドさんに質問していた。
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さっきのゴーザフォスでスリル欲が目覚めてしまい、溶岩公園でも登ってみる。これも実はけっこう高いところなのだけれど、なかなか安全地帯からは出れないものだ。(出ようとすると頭の中で「無理しないようにね」というお母さんの声がする・・笑)

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お昼はハンバーガー食べた!みっちょんはサーモンバーガー。ケーキもねらっていたけれどお腹いっぱい。
お店の外には微動だにしない馬3頭。反応がない。きのうのあの走りを見せてくれた馬とは種類でも違うんだろうか?それともあの荘厳な走りは夕日が与えた一瞬のインスピレーションだったのだろうか。
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午後の観光はギャウから。
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割れ目の底には温泉が湧いていて触れる。ちょうど良い湯加減。

そしてクラプラという地熱発電所に行った。
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活火山で発電しているので過去には噴火に巻き込まれたこともあるそうだ。ちなみにアイスランドの火山にはよく女性の名前がついているらしい。(ハワイでも火の神ペレは女神だ。)
このあたり一帯は、そこいらじゅうから湯気があがり、硫黄泉がわいていた。

発電所を離れる時、私たちの近くを白い鳥が飛んでいた。バスが走り出すと一瞬みえなくなったけれど何か気になったので注意していると、少し離れたところを飛びながらついて来ていた。
あ「あの鳥ついてくる!」
というとみんな笑って鳥をみていた。
追いついたり離れたりしながら、鳥は一緒にクレーターまで飛んできた。
お父さんがみっちょんに、「君を追いかけてきてるよ。」とお茶目に言った。

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そしてクレーターに登った。風も強くて寒かったけど、お父さんが迷いなく歩いていったので、つられて登ってしまった。
登りながら、前を歩くクレーターの上の米つぶのような人たちをみて、なぜ人は登るのか・・登った先に一体なにが・・人はただ好奇心の生き物だ・・と思わせられる。

ツアーの最後は、待ちに待った温泉!ミーヴァトンネイチャーバスへ。とても広くて気持ちいい。
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硫黄の温泉。イタリアのおばあちゃんが、真っ赤なバスローブをきていてカッコ良かった。ぬるめだけど、じっくり入るととてもあったまる。

今日も盛りだくさんの1日。
この後私たちはミーヴァトンのホテルでおりて、イギリスのご家族は日帰りでレイキャビクへと戻った。

夕方、なんとみっちょんと一緒に太極拳の練習をした。ケースとらせてくれてありがとう!
やっぱり外での練習は気持ちいい。
満足してお部屋に戻ると、みっちょんが、
「なんだか太極拳のあとあゆたんがさっきより落ち着いてるみたい。落ち着いてそしてキラキラ度が増している!」と言った。
なんでこの些細な変化が分かるの??!すごいみっちょん!

自分の中の感覚としてまさにその通りだったので、さすが絵を描く人は見る目が違う、と感動した。
はたから見たら単調な動きの繰り返しで、これをやって果たして何になるの?と聞かれて上手く答えられなかったこともあるけれど、内側には風がふいたり霧が晴れたりするような変化があったりするから、私は続けてるんだなぁと思った。
やらないとわからないし、変化は微々たる時もあるけど、でもやっぱり確実に感じるものがあるから、やってる。と、ひとつ答えを教えてもらった気持ち。

そんなみちよ画伯にちょうどシュノーケルの写真が届き、爆笑しながらミーヴァトンの夜は更けた。





始まりの国、アイスランドへ。スナイフェルスネス半島編。

アイスランドには、アルバとよばれる妖精や精霊がいて、石や岩に宿っていたりするそうだ。そしてアイスランドの人々が、日本人にとっての富士山のように特別でことさらに神秘的に思う聖地のような場所が、スナイフェルスネスヨークトルという休火山である。(ヨークトルは氷河という意味で、山頂に真っ白な氷河をたたえている。)

そんなことを梨木香歩さんの文章で読んでおり、妖精がいるならば是非とも行かん、ということになった。
 
みっちょんと旅の計画を立てている時に、妖精にまつわる話をしていると、小さい頃の体験を話してくれた。
その話をスカイプで聞いていた時ロンドンは昼の12時ごろ、東京は夜の11時すぎ。夜の東京で聞く妖精(かなにか)の話は、なんだかちょっぴりモノノケ風に聞こえてしまった!怖いやないの!
 
さて、そういうわけで4日目はスナイフェルスネス半島をまわるツアーである。
朝ゲストハウスの前で、おなじみの太極拳の練習をしてみる。ようやくそんな余裕もでてきた。太陽はずっと空にとどまっているけれど、不思議なことに朝はちゃんと朝の空気がするのだった。モヤが晴れて澄み渡っていくような、朝のあの新鮮さが訪れていた。
 
スナイフェルスネス半島はレイキャビク市内から離れた北西のほうにあり、このツアーは最も所要時間の長いツアーだ。中型のバスに、穏やかなおじさんのガイドさんの案内で出発した。
 
相変わらずの英語力の私たちは、ここでもスナイフェルスネス半島を回るツアーとしか知らず、どこかでその聖なる山を拝める以外に、いったい何処にいくのやら気持ちは行き当たりばったり。
 
スナイフェルスネスめざして走りだしたバスは複雑な海岸線沿いの道を走り、入り組む大小さまざまな入江をまっすぐに突っ切るように、遠浅の海の上にかかる橋を渡っていった。そしてレイキャビク市内の海岸からいつも見えていた、あの上が平らな台地のような山のお膝元をぐるっと回り、さらに先へと進む。ひたすらのどかな海岸線が続き、時々白や黒の羊や馬がのんきに寝そべっていたり、でこぼこの大地のくぼみに上手くハマって和んでいたりする。雄大で牧歌的な景色を眺めながら、トイレ休憩を1度はさみ、ようやくスナイフェルスネス半島についた。
 
ここは天気の悪いことで有名らしいけれど、この日はいいお天気だった。バスから山々を眺めていると、晴れとはいえ高いところにはずっと雲がかかっていた。しかし一瞬雲の切れ目があって、スナイフェルスヨークトルがその姿を現した瞬間があった。左右にぴょこんと突起がある白い山。「あっ・・」と目がすいよせられ、少しのあいだ心が真空になる。いいもの見たな、と思った。
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一枚だけ写真がとれていた!
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雲にかくれるとこのような姿になる。でもこれでも充分きれい。きっとこの見え方にもアイスランドの人は親しみをもっているのだろう、こういう絵がどこかのレストランにかかっていた。
 
それからアザラシのいる海岸へ。
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風に乗れそう!
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メルヘンな草原で思わずダッシュ❗️意味もなく走る子供の気持ちがわかる!笑
写真にすると合成のような小ささで、妖精になった気分に。
海岸でアザラシをみたあとは、近くの漁村へ。
山とも丘ともいい難いものに、水たまりとも池ともいえないもの。なんだか不思議な光景だった。

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天国の看板みたい。
とにかくお天気が良い。
断崖からカモメたちを見ていると、「あなた英語できる?あの崖のところをみて、ほら、カモメのヒナがいてとっても可愛いわよ!」と見知らぬおばさまが教えてくれた。でも私には全然みえなくて「見えません。あなたはラッキーです!」と言ったらおばさまの顔がぱあっとして、「そうね、ラッキーだったわね!」とキラキラした。そこに同じバスツアーのテンガロンハットをかぶったイタリア人男性が「見るかい?」と双眼鏡をかしてくれ、私も可愛いヒナを見た。後でおばさまとまた会って、「わたしも見れました!ラッキーです!」と言うと「そうね、わたしもラッキーな気持ちになったわ!」と何だかラッキーの魔法にかかった。
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お昼は広大な草原にぽつんとあるお店だったけれど、入ってみると中はとても綺麗で、海が見渡せた。入り口の壁に『Today is a new day』と書いてある。旅のあいだは毎日そういう気持ち。
サンドイッチは食べ飽きてしまったので、マッシュルームスープとアップルケーキを食べた。どっちも素朴でかなり好みの感じ、すっごく美味しい!
 
午後はいくつも立ち寄りポイントがあったが、印象的だったのはまさかの洞窟(洞窟だけは行くつもりなかったのに)にも行ったことだ。ヘルメットをかぶって、ライトをもって、長い螺旋階段をおりて。溶岩がつくった洞窟は、この世にまったく陽の当たらない世界があることを見せてくれた。一番奥の空間までいって、ガイドさんがみんなにライトを消すように言い、自分の手も何もみえない完全な暗闇を味わった。白夜の中にいたので久しぶりの暗闇は少し心を落ち着かせてくれた。あの暗闇はひっそりといつでもああやってあるんだ。世界の片隅で。
 
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溶岩の生み出したたくさんの不規則な形に、命を見いだしたくなる気持ちもわかる。
何か宿っていそうな岩と向き合ってみた。
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そしてこれが、アイスランド中でとても良くみた、もけもけの苔たちだ。溶岩がつくるギザギザした一瞬の造形を、じっくり時間をかけてしかしくまなく覆いつくしていく苔たち。溶岩は面取りされて凹凸を減らし、次の緑が生まれ始める。
 
 
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小さな滝の裏側より。(ここに入り込むには、けっこう足場の悪いところを通らなくてはならず、みっちょんが一番足場の悪いところではこちらを見ながら一気に駆け抜けてきてびっくりしたけど面白かった。足元みなはれ!笑 キミは、肝心なところで石橋を叩かず走り抜けてしまうタイプ?!)
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この滝の周りには小さなクレーターがいくつかあり、クレーターにときめいている自分に気づいた。
 
帰り道、バスからまた山々をみていると、夕方の草原を一頭の馬が走っているのが見えた。その先に目をむけると、一頭だけじゃない、群れが走っている様がみえた。夕方の少し柔らかくなった光をうけてきらきらと、艶やかな身体の馬たちが走っていた。はっとするほどその姿はとっても綺麗だった。何で走っているんだろう、でも馬は走るための生き物なんだ、あんなに綺麗なんだもの、、と一瞬の光景に見とれた。みっちょんもしっかりと見ていた。
 
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夕食は、昨日Sさんに教わったレストラン「KOL」へ。生魚美味しい!
シュガーレモンというレモンを炙ったものを絞って食べるのがとても美味しかった。
サーモン、魚卵、ホタテ、エビ、ムール貝など。
 
夜寝るときまで、あの馬たちの余韻が残っていた。良いものみたね。なんかあれを見れただけで充分素晴らしかった、と言い合いながらしみじみとした。
 
いい日だった。
明日は、北の街に行くので、1泊ぶんの荷造りをしてから寝る。
 
 
 
 
 
 
 
 

はじまりの国、アイスランド。シュノーケルの午後編。

シュノーケルツアーは4.5時間程なので、2時ごろにはゲストハウスに戻ることができた。

 
ここで私たちは、恒例の日本の友人まいたんとスカイプをした。キッチンのダイニングテーブルで。この時間はちょうど他の宿泊客は出かけていて誰もいなかった。
日本はちょうと夜の11時くらいだった。あまり外の景色とかは見せてあげられなかったけど、色々と出来事を報告した。話していたら雨がふってきて、テーブルの真上の天窓を水滴が叩く音がした。青空はでているけど雨だ。
その音がまいたんにも届いていた。それほど、ここは静かなのだ。
ゲストハウスは名所の教会まで徒歩3分、歩いてすぐレストランやスーパーもあるけれど、街全体がとてもとても静かで穏やか。人が少ないというのもあるけど、ひんやりした空気と低い空と海の気配に音が飲まれて、いつもしーんとしたトーンが漂っている。
果ての地だ、という感じがした。

 

さてこの日の夕方、私たちはあさって向かうアークレイリ方面のツアーのための打ち合わせを予定していた。一泊の好みのツアーにコーディネイトしてもらったので、担当のSさんと6時すぎにゲストハウスで会う約束をして、それまで市内散策へと出かけた。

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まずはお昼へ。近くのFISHというお店で、2人でフィッシュスープと、トラディショナルプレートを食べた。ここのフィッシュスープはクリームは入ってなくて、インド料理のようにスパイシー。フィッシュスープはお店によって色々バリエーションがあることが分かってきた。
プレートは野菜や豆やお米(インド米みたいな長いやつ。)、白身魚とジャガイモのマッシュポテト。
 
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パプリカとかレモンとかをたくさん使ったピューレで野菜やお米を食べる感じ。
ヘルシーでボリュームは満点!ハーブやスパイスの使い方が上手で美味しかった。
アイスランドの物価は少し高くて、カフェだとランチも夕食も2000円くらい、レストランでのディナーはスターターとメインで7,000円くらい。
 
店員さんは日本語を勉強したことがあって、片言の日本語を聞かせてくれた。とてもフレンドリーだ。案外、アイスランドの人は日本に興味を持っている感触あり・・
旅行は自分も刺激を受けるけれど、むこうの国の人にもなんらかの刺激を与えてるんだなぁと思うとまた楽しかったりするものだ。
 
ランチのあとは貴重な買い物タイム、せっかくなのでウールのセーターなども見てみたが、思ったようなものと出会えず断念。
でも自分のお土産に室内履きを買った!これがゲストハウスやホテルでも重宝して、いまは会社ではいている。ふかふかでとっても気持ちいい。やっぱりトリコロールが好き。なかなか良いお買い物でした。
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さっきも書いたとおり、アイスランドの外食は高いので、せっかくゲストハウスなのだし今日くらいは自炊しようということになって、最後にスーパーで食材を買って帰った。
 
そしてゲストハウスのキッチンで下ごしらえなどしていると、Sさんがやってきた。
「お家におじゃましたみたいですね〜」と入っていらしたので、本当に家にお迎えしたみたいに紅茶をいれて、3人でテーブルについた。ゲストハウスの楽しいところ。
さっそく飛行機のチケットやツアーのバウチャーなどを頂き、説明をきく。Sさんはアイスランドに住んでいる日本の方なので、色々教えて頂いた。
「こっちはボリュームがすごいですから、二人でひとつとってシェアするのがちょうどいいですよ。そういうオーダーもこちらの人は全然嫌な顔しませんよ。あとケーキも美味しいからぜひ食べてみてください。」とのこと。美味しいレストランも聞くことができたので、もう最終日まで困らなそうだ。
 
さてすっかりSさんとおしゃべりで盛り上がっていると、あのトナカイをたおした写真の男性がサッカーボールを持って帰って来て、やはりオーナーだと分かった。やっと初対面できた。
念願のバスタオルをもらい、宿泊費の支払いについてきくと、カード払いならあとで機械をもってくるよ、と言い結局「あとで」とは今日のうちではなかった。オーナーもプライベートの予定の合間をぬってゲストハウスに顔を出すような感じだったので、いつ会えるのか全然読めず。気楽でいいけれど。
 
夜は結局キッチンを使ったのは私たちだけだったので、のんびりご飯を作ってたべた。去年はグラストンベリーの宿でごはんつくったなぁ。あの時も寒かった。でも丘に登ったあとで不思議な高揚感があった。懐かしい。
今回はサーモンのマリネと、かりかりベーコンとリンゴのサラダと、トマトパスタ!
そういえば初日からバスの中でなぜか中谷美紀の美貌や才能や音楽について語り合っていたわたしたち、お料理しながらみっちょんがyou tube中谷美紀の歌をかけてくれた。坂本教授の色あせないメロディーを聞きながら、レイキャビクの夜は更けた・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

はじまりの国、アイスランド。シルブラシュノーケル編。

夢で誰かが面白いことをして、爆笑していた。目が覚めた時にはまだお腹の奥からぐうっとその笑いのエネルギーが湧いてきていて、ぐふふ・・と薄ら笑いながら起きた。エネルギーが見せた夢だ。

 
さて、そんな愉快な気持ちでベットの中で目をさますと、みっちょんも目が覚めている様子。そのままぼそぼそとおしゃべりをはじめた。
み「そういえば玄関に写真があったけど、あの人がオーナーかな?」
あ「写真て、あの男の人がトナカイをたおしてるやつ?」
玄関にはトナカイをハントして「やったぜ!」というような男の人の写真があった。
あ「アイスランドではトナカイたおして一人前みたいなことなのかな」
み「あゆたんならさ、トナカイたおした写真を玄関にかざる?」
あ「う〜〜ん。玄関には飾らないかもしれないけど、翌年の年賀状にはするかな(笑」
み「はっ!毎年、干支をたおしていく・・!」
あ「なにそれウケる!龍とかどうしたらいいの?」
と、ここから突然みっちょんが武井壮の話しを熱心にはじめる。気づいたら寝起きにこんなことで盛り上がってしまっていた。
 
さて着替えてキッチンにいくと、今朝はスイス人の男性がひとりいた。どうやら昨日の夜に家族と着いたそうで、先に起きて朝食の準備をしているそうだ。優しいお父さんだ。ところでここのオーナーに会った?と聞くと、さっきシャワーをあびてる間にきたようで、妻と話していたようだが自分は会ってないと言った。トナカイの写真の人かはわからないけれど、男性のようだ。
しかし、いつどこにオーナーは現れるのだろう?このまま会えなくても大丈夫なのだろうか?ここは快適だけど(バスタオルの替えがないこと以外は。)、オーナーとの接点だけが見つけられないのだった。
 
私たちは今朝はサンドイッチと、餅をゆでて食べた。実はわたしは大好きなお餅を持参していて、ゴマとか桜えびとかの4種類の薄いお餅セットで、トースターは必ずあるはずだから餅もやけるはずと持って来たのだが、あいにくトースターはパンを一枚ずつ縦に入れるタイプのだったので、しかたなくゆでることにしたのだった。今日はちょっと体力つかいそうだし、みっちょんと「一日一餅 力持ち!」という合い言葉を作って食べる事にした。
鍋で茹でていると、不思議そうにスイス人男性がみている。(この時私たちは名乗るのも名前をきくのも忘れていた。)これはお餅というお米からできたもので、ほんとは焼きたかったけど、茹でてもおいしいよこのままだとあんまり味ないけど。
というと、へぇ〜〜と言ってずっと興味しんしんなオーラをだしているので、良かったら一枚たべませんか?というと、「いいの?じゃあそのはじっこ少しでいいよ!」というので、少しあげた。「チューイングガムみたいだねぇ!」と言っていた。「アイスランドで日本のモチっていうの食べたんだぜ。」と思い出になってくれたら幸いだ。
お礼に、アイスランドのおつまみみたいな、干した魚のスナックを分けてくれた。日本でもちょっとおなじみの乾きものおつまみという感じで、ここではバターをつけて食べるそうだ。
スイスの温泉話し(混浴で全裸で入るらしい。)など話しに花を咲かせているうちに、あっという間にピックアップの時間が来てしまった。
 
今日は、なんとシュノーケルをするのだ!(だから餅をしっかり食べた。)
と言うとスイス人男性は「・・No!!」と言った。確かに極寒の地でシュノーケルとは信じられないかもしれないけれど、こういうツアーがあるのだった。
彼らは今日からレンタカーでアイスランド一周にでるらしく、もう朝食後にはここをチェックアウトするという。わたしたちも明後日には北のアークレイリにいく予定なので、そこでまた会うかもしれないね・・!
といって、あわただしくちゃんとバイバイと言わないまま出てしまった。
 
しかし、ピックアップバスは定刻にこなかった。大した遅れじゃなかったけど、当日の天候によってツアーの開催が左右されたり、予定の急変はアイスランドではよくある事らしいので、すこしどきどきした。でも、今朝もいいお天気だ。
みっちょんが「あと25分待ってこなかったらアイスランドリームに電話する・・。(5分後)あと20分待ってこなかったらアイスランドリームに電話・・」と迷子のこどものように小刻みに呟やく。そしてなぜか朝ごはんのサンドイッチのチリソースに唇をやけどしてしまっていた。(←こんなこと書くな??)
けれども無事にバスはきて、トムというガイドさんが車からおりてがしっと握手してくれた。運転しているのはレイチェル。
車はまた昨日と同じ海岸沿いを走る。海の向こう、山の上の台地から雲がゆっくりとしたたり落ちるように流れている。きのうとは少し違う朝の光景でとても綺麗だった。
 
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今回はバスを乗り換えることなく、そのままシンクヴェトリル国立公園のポイントにいった。

シルブラというポイントは、溶岩の台地を30年もかけて通過しながら濾過された水が、プレートの間を流れシンクヴェトラン湖に注いでいるという。

 

みっちょんはシュノーケルは初めて。後であわてないように、バスの中でわたしが知っていることを説明しておく。(おととしのドルフィンスイムをやっといて良かった!)そしてあとは何かあったらトムに助けを求めよう!というと、

み「百獣の、トム!」

と、まだ武井壮に染まっているのだった。

 

広々とした原っぱのようなところにバスは着き、たくさんの他のバスと、干してあるドライスーツやテーブルや、シュノーケルを終えたような人たちが集まっていた。

その活気をみるとなんだかどきどきしてきた。いよいよだ!

同じバスの前の席に座っていた女性に、みっちょんが「シュノーケルはじめてなんです。」というと、「私もよ!どきどきするわよね!わたしはジェニーよ。」と握手をした。(あっそっかこうやってサラッと名乗らなきゃ、と学ぶ。)ジェニーさんはオーストラリアから来ていて、一緒の友達はフランスから来たという。他にアメリカから来た若い女の子二人と、カップルが1組、それと私達の8人は、トムではなくレイチェルのチームだった。

 

いよいよ、ドライスーツに着替える。

シルブラの水温は年間通して4度ほどだそうだ。服装は、ユニクロヒートテック長袖にわたしはセーターをきて、下はヒートテックのスパッツに厚手の靴下。

その上からスキーウェアのような繋ぎの保温スーツを貸してもらえるので着て、ドライスーツを着る。

腕にがっつりタトゥーのあるかっこいいお姉さんインストラクターが、さばさば面倒を見てくれた。日本にとっても親しみをもっていて、私達に興味を持ってくれた感じだった。

さてところで、経験者は知ってるだろうがこのドライスーツを着るのがめちゃめちゃ大変!

まず足をずぼっずぼっと入れて腰まではく。次に手をすぼめて、手首のキツいゴムに手を通す。おりゃっと腕を通して、今度は首のキツいゴムにそりゃっっといっきに頭をとおす。ゴムから頭がすぽっと出た瞬間は、まるで暗い産道から再び産まれたような感じだ。

そして誰かに背中のファスナーを閉じてもらう。首のゴムを内側に折り込んで、浸水しないようにピチっとさせる。これでかなり身体が圧迫されるのだが、次がいよいよ最難関のマスクだ!

マスクというか頭を覆うもので、かぶった完成図は、もじもじくんである。

こ、これに顔を入れるのですか??

という小ささで、まずアメリカ人の子がニット帽をかぶるようにいっきに頭を入れようとしてみた。

「oh my god!I can't...!」と、顔をあげた彼女の目にはもう笑いが宿っていた。

自力では頭が入る気がしない!マスクを前にもう笑うしかない。

レイチェルがきて、2人がかりでマスクをかぶせていった。わたしもみっちょんにかぶせようと、「よし、行くよ!」と言いながらもう笑っていて、手に力が入らないのだった。

「ちょ、ちょっと待って!(爆笑)」

「よし、こんどこそ行くよ、せーの」(←もう笑ってる)

「ちょ、ちょっと待って待って!(爆笑)」

の、繰り返しでもう涙が出てきた。

結局レイチェルにやってもらって、手袋もつけて、やっと準備完了!もう寒さなんて吹き飛んだ。(ちなみに、髪の長い人はマスクの下から髪の毛が出ます。なんかプロレスラーみたいに。)

 

フィンとシュノーケルを持って、黒い隊員達(?)がぞろぞろとポイントまで歩く。

ポイントには台地の割れ目があって、そこに階段がつけられていて、下にはものすごく澄んだ冷たそうな水が流れていた。お天気が良くて良かったねぇ!と話す。

前のチームがもぐる準備をしていたので、順番を待つあいだレイチェルがみんなの写真をたくさん撮ってくれた。写真がセットのツアーなのです。

さぁ、こちらがその時のわれわれの姿だ!ツアーのみなさんごめんなさい、日本で勝手に公開してしまいます。みっちょんの隣がわたし、その隣がジェニーさん。

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そしてもじもじ隊員全員は、レイチェルの指示により、ジャンプした‼︎そしたらこんなことになった。

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わたしとアメリカ人の子に奇跡のシンクロが。

もう、こんな写真がとれただけで満足だ。

でも本当の本番はこれから。いよいよ、冷たく透き通った水の中に入っていった。

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時間の流れが変わるような透明さだった。生き物はほとんどいない。

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ドライスーツに問題はなかったけれど、手袋だけが水がしみてきて手がかじかんでしまう。

あまりに冷たいので、私はずっと手術室に入る時の外科医のように両手を上にあげて泳いでいた。それで時々手をグーパーと動かしていないとほんとにかじかんでしまうのだ。

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水の流れがあるので、一生懸命泳がなくても流れていける。前にいたみっちょんが明後日の方向に「あゆたーん!」と点呼をかけていた。後ろから「なに〜?」というと、あっそっちにいたのかっとふりかえって、「ちょっと確認をしようと思って、そっちにいるとは思わなかった!」と言った。みっちょんのこういう可愛いところ大好きだ。

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時々くるっと仰向けになってラッコのように流れてみると、空とか岸辺の生き物が綺麗だなぁと思った。草とか花もあまり華やかでなくて寂しいなぁなんて昨日は思ってたけど、こんな透明で生き物のいない世界から目を向けると、そこには生命力をたたえた風景があった。命だ・・。こんなところにも。あぁなんか、綺麗な水に洗われているような気がする。


喉がかわいたら、川の水を飲んでみてくださいね、と言われていたので、一口こくっと飲む。うむ、まろやか!滋養がありそうだ。でもお腹に自信はないので一口にしておいた。

 

湖の手前で左に曲がり、そこがゴールだった。もう終わっちゃったという感じ。ジェニーさんたちも、ここは休憩場所?と言っていた。しかし水からあがると、ずっしりと身体が重かった。フィンとシュノーケルを外して、また私たちは草原を広場までてくてくと歩いた。

 

そしてまた一生懸命着替えをすると、身体がポカポカしてたのか、それともお天気で気温が上がったのかとても暖かかった。セーター1枚でぽかぽか、参加者にはホットチョコレートが配れられた。チームのみなさんとも距離感が縮まって、楽しかった。

 

 つづく。

 

 
 

はじまりの国、アイスランド。ゴールデンサークル編

はっと目がさめるとまだ夜中の2時半。白夜なのでカーテン越しに外は明るい。変な感じ!

またもぞもぞして、次におきると6時半くらいだった。外は、晴れていた。
 
初日は10時からのツアーにしたので、ゆっくり準備ができた。
この旅の標準装備は、長袖シャツ、セーター、フリース、風がつよければウィンブレも着て、登山用の靴だ。アウトドアウェア100%で、おしゃれ感は望めない。
 
着替えて一階のキッチンにいく。この日ゲストハウスであったのは、中国からの旅行者2組。大学生くらいの女の子が「お湯わいた〜?」みたいなことを中国語で話しかけてきて可愛かった。見た目ではわたしたちも中国人にみえたようだ。
 朝はゲスト用の紅茶をいれて、昨日スーパーで買ったサンドイッチを食べた。
ちなみにアイスランドでは水一本でもガム1個でもカードが使えるので、旅行者には便利。わたしはついに最後まで一円も両替しなかった!
 
バスのピックアップまで時間があったので、少しお散歩する。
寒いけど、いいお天気だ。みっちょんが、「お天気はあゆたんがいるから大丈夫だと思ってた」と言った。晴れ女で良かった!
 
ピックアップ場所にて、バスを待つ。通りにはあまり人がない。なんて静かな町だろう。
ツアーは全部英語だし、置いてかれないようにしなきゃ。なんだかどきどきしている。白いバスは時間通りに登場した。
何ヶ所かでピックアップをしながら、バスは海岸沿いを走り出した。
湾の向こうには緑色の、上が台地のように平らな山が連なっていた。山というか、周りが陥没して残ったところが山のように見えているようだ。
 
バスはやがてバスセンターにつき、そこでバウチャーをチケットに変えてから、自分のツアーバスに乗りかえる。
1日目、わたしたちはシンクヴェトリル国立公園の見どころスポットをつなぐ、ゴールデンサークルというルートをいくことにした。
バスは大型で、乗客は20人以上はいたと思うが日本人はいなかった。車内ではガイドさんがいろいろお話してくれる。今日はお天気がよくて山もとても綺麗にみえるしラッキーな日だそうだ。
 
バスセンターから走り出して40分ほどで、我々はなにやら最初の観光スポットについた。なにやらというのは、車内での英語がほとんど分からなくて、瞑想状態になってしまったのだった。集合時間は聞き逃すまいと耳をすませるも、「テン トゥー トゥウェルブ」と聞こえる。それって・・・つまり何時??という感じで、われわれはバスを降りてからガイドさんに確認にいくと、「11:50」と紙に書いてくれた。「12時まで10分」と言っていたのかと理解した。
 
み「こ、ここはどこなんじゃろ?」
あ「な、何をみたらいいんだろ・・」
と、最初は要領を得ずバスからおりたものの、すぐそこには、さっそくプレートの割れ目、ギャウが広がっていた。
ギャウはアイスランドのいろんなところで見る事ができるけれど、たぶんここが一番大きくて、大地にそそり立つ断崖となっているのである。アメリカ大陸とユーラシア大陸のプレートの割れ目をあるく・・・壮大すぎてその実感はつかめないけれど。
photo by michiyo.

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にっこり!とてもいいお天気で、手元に六角形の光が。のちのち自然の中に私たちはたくさんのペンタゴンを見る。(寒そうだけど、最初なのでちょっとあったかくしてた。)

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ギャウの向こうには大きなシンクヴァトラン湖。アイスランドには水がたくさんある。

さて、集合時間のテントゥートウェルブまでわれわれに与えられた時間は、なんと賞味15分ほどだった。「あぁ、むこうまでは歩く時間ないから、ここで折り返さなきゃ」とバスに戻る。朝がゆっくりのツアーは、どうしてもこうなってしまうのだ。

 

次には車内で「ゲイシール」となんとか聞こえ、どうやら目的地は間欠泉のようである。ここにはレストランもあって、各自お昼&観光で1時間の滞在だった。けっこう忙しい!

まずは食事をしにお店に入ると、フードコートのようになってて、好きなものを選んで取り分けてもらって、お皿を持ってレジでお会計となる。

このラムのお肉が柔らかくてクセがなく、周りがかりっと香ばしくてとっても美味しかった。アイスランドのご飯がおいしいというのは本当だ、とここで納得した。みっちょんのミートボールもとても美味しかった。

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30分くらいでご飯をたべて、間欠泉をみにいく。

ガイドさんが7分に1回くらい吹きでると言っていた。行ってみると、茶色の土の大地から何カ所にも水が湧いていて、もくもくと湯気がたっている。水が小さな川のように流れたところは白くなり、硫黄が含まれていることがわかる。

そこらじゅうで温泉がわき出しているのだ。

間欠泉を囲んで観光客たちはその瞬間を待つ。中にはドローンを飛ばしているひともいて、あれが間欠泉に飲まれて制御を失い私たちにつっこんできたら・・と想像してしまう。

 

うっすらと青いお湯が、くしゃみでも我慢してるようにすっと引いたり湧いてきたり、その触れ幅がだんだん大きくなって、うぉ〜〜〜!っという勢いとともに一気に盛り上がって、ぶしゃ〜〜〜〜!と吹き上がった。1回目は「お湯かかる!」と思って反射的に「きゃあ〜〜〜!」とリアクションしたものの、周りのみなさんはとても静かにみていて、わたしたちも2回目からはたんたんとカメラを構えてしまった。昔イッテQで出川が釣り竿の先に肉をぶらさげてしゃぶしゃぶに挑戦したというイエローストーン国立公園の間欠泉に比べたら、小ぶりなかわいい間欠泉だったと思う。

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バスにもどり、次いってみよう!

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グトルフォス!(フォスが滝という意味だと思われる。)滝の左側に映る人を見ると、この大きさがわかると思う。

アイスランドの滝は不思議なのだけれど、バスに乗って滝に着いたといわれても、まず見えない。見渡してもどこにも滝はない。しかしそこにいくと、足下にこのように流れているのだった。

かなり遠くからでも水しぶきがミストのように飛んでいて、すがすがしかった。

み「あの滝って、夜もずっとながれてるんだよね。」

あ「それ、ぼのぼのでも全くおなじこといってたよ。誰もみてなくても流れてるのかな、って。それで薄目で見てみたり、急に振り返ってみたりするんだけど、やっぱり流れているの!」

水が枯れないとうことは不思議だ。私たちが生きる年数の単位くらいでは枯れることはない長い時の中に、アイスランドは生きているのかな。

このあとみっちょん巨匠から「滝はおとこだと思う?おんなだと思う?」と聞かれたけれど、なんて言ったかわすれちゃった。。でもそんな感覚でいろいろみっちょんは掴んでるんなぁさすが!と思った。

バスからの風景は、黒っぽいごつごつした溶岩からできた石の大地をもけもけと覆う一面の苔だった。苔が凹凸を丸くさせクッションになり、そこに草がはえ、少しのお花も咲いたりする。黒と緑とグレーと紫と白と、そんな感じの色合いだった。わたしは、少し寂しげだなぁと思っていた。生き物にはなかなか厳しいところだ。でもこうやって、どこからともなく苔は生える。大地を覆い、苗床となって他の命を根付かせる。

 

そしてほんとに遮るもののない広い広い空。なぜか空が低くみえて、どうしてもいつも高いところにいるような気がした。低い空と一面の苔。これが今振り返れば思い出されるアイスランドのイメージだ。

 

分刻みのスケジュールで観光をこなすと、一日はあっけないほどあっという間だった。

ゲストハウスにもどり少し休んで、夕食のためまた出かける。

今晩はみっちょんが予約してくれていた「Resto」というお店にいった。レストランではだいたいフィッシュスープかミートスープがあり、どちらもピリ辛であたたまる。ここのフィッシュスープはトマトクリームスープで美味しかった。メインもすごいボリュームで、お魚がとても美味しかった。みっちょんとの去年のイギリス旅行を思い出した。あの時もこうやって美味しいお魚のお店予約してくれて、あの時も楽しかったけど、ご飯はイギリスよりアイスランドのが美味しいね!!

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あっというまの一日が終わった。

帰り道、人気らしいベーカリーで朝ご飯のサンドイッチを買いつつゲストハウスにもどって、最初は律儀に部屋の鍵などかけていたのだけれど、隣の部屋の人があけっぱなしだったり、お風呂上がりに適当なかっこで歩いている他の人をみると、だんだん家のように思えてきた。

今夜も白夜の照らす明るい中シャワーをあびて、明るいなか就寝。

明日はちょっと朝早いのだ。